公益財団法人ベネッセこども基金

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理事長ご挨拶 Greeting from Chief Director

代表理事 理事長

五十嵐 隆
Igarashi Takashi

国立成育医療研究センター理事長

2017年4月より、公益財団法人ベネッセこども基金の理事長に就任いたしました。

私は小児科医としてこれまで主として医育機関にて、小児医療・研究・教育に従事してきました。優れた医学研究と高度先進的な医療とは両輪で、これからもこの分野での世界的視野を持った真摯な努力が必要です。一方、現在の医療・医学では解決できないことが、現在のわが国の社会には数多く残されています。特に、子どもをbiopsychosocialに捉え、支援してゆく仕組みがbioの分野、つまり疾病対策を除いて、わが国では不十分です。

こうした問題を解決するためには、医療分野だけでなくさまざまな職域の方々の連携が不可欠です。私は日本小児科学会会長として、さらに、日本学術会議会員として、子どもを取り巻く問題への、領域や研究分野を超えた取り組みも行ってきました。小児科医の視点から見ると、現在のわが国の子どもの成育環境や子どもの健康を守り増進する健康教育について、先進諸国に比べ改善すべき多くの課題が残されているという現状があります。

ベネッセこども基金は、「未来ある子どもたちが安心して自らの可能性を広げられる社会」の実現を目指し2014年に設立されました。活動テーマとして、子どもを取り巻く社会的環境の改善や困難を抱える子どもの学び支援に取り組んでいます。これまでに"子どもの貧困"などの社会課題への取り組みや重い病気や障がいを抱える子どもたちに多様な学びの機会を提供する活動を行ってきました。

この温かい志を大事にして、当財団の事業推進に向けて、力を尽くしたいと思っております。

皆さまからのご支援・ご指導をどうぞよろしくお願い申し上げます。