公益財団法人ベネッセこども基金

活動実績

ベネッセこども基金MeetUp 中高生による特性やマイノリティ性に関する当事者研究発表(ベネッセこども基金D&I賞)

よりよい社会づくりにつながる学び支援

中高生による当事者研究への支援をスタート!第1回の発表を行いました


ベネッセこども基金は、「よりよい社会づくりにつながる学び支援」の一環として中高生による自分を対象とした研究助成「サイエンスキャッスル研究費 ベネッセこども基金D&I賞」を始めました。
(「サイエンスキャッスル研究費」は株式会社リバネスが運営する中高生向けの研究助成制度です。)
これは、マイノリティな環境や状況に置かれている中高生が自分にとっての理想を実現したり、課題を解決する方法について探究する「自分研究」の活動に対して、研究費とメンタリングで応援するプログラムです。

この賞の設置を通して、子どもやユースの課題を大人が解決するのではなく、子どもやユースが自分で解決していこうとする力や声を、応援したいと考えました。
中高生自身が、自分自身の個人的な課題だと思っていたことを研究・発信することで、周囲に理解者が増え、他者との違いを多様性(D:ダイバーシティ)として受け入れ(I:インクルージョン)社会の側が変わることをきっかけになればと思っています。

第1回目である今年は採択された3件それぞれに当事者研究の第一人者である東京大学 先端科学技術研究センター当事者研究分野 熊谷晋一郎先生をはじめ、研究者の先生にメンターとして半年間研究プロセスをサポートいただきました。半年間の研究の過程と成果の発表会を下記の通り行いました。

研究発表実施概要

開催日時
2024年3月24日(日)14:00~15:30
研究対象分野
自分自身の特性やマイノリティ性に着目したあらゆる開発や研究
研究テーマ
① トリコチロマニア( 抜毛症) に対して当事者と社会はどのように関わっていくべきか
岩手県立盛岡第一高等学校2年 井筒彩花さん

② 肢体不自由での通常級におけるコミュニケーションの工夫
神奈川県川崎市立中学校2年 Iwakata Yurikaさん

③ Kさんの為の雑談ツールの開発~全ての人にストレスない雑談を~
岡山県立岡山操山高等学校1年 藤原咲歩さん

研究発表をご覧になった方からの声

・こんな社会を作りたいという思いを描きながら研究を行っている姿を目の当たりにし、大きな勇気を受け取ったとともに心を動かされました。(イベント中何度も涙が溢れました)
・ご自分やご家族の困りごとにしっかりと向き合い、どうしたらより良く過ごせるかを深く深く掘り下げて、いきついた考え方に、共感しました。研究するという事はどういう事なのか、改めて考えました。
・中高生の課題に取り組む姿勢や行動力に未来を変える力を感じました。
・障がい者だけでなく、関わる人も当事者の1人なんだという考え方に感動した。
・子どもを教え導くという形ではなく、子どもたち自身の気づきとなるよう、まさに「伴走」というこの取り組みがとても良かった。

事務局より、第1回の取り組みを振り返って

今回の試みには大変意欲的な応募が多く、審査は難航しましたが、こんなにもこの機会を求めてくれていた中高生がいたことは、大変うれしいことでした。
来年度も、ベネッセこども基金D&I賞を引き続き実施する予定です。
中高生の学びの応援と、多様性理解の広がりの一助となれば幸いです。

SNSでこの記事をシェアする

一覧に戻る