コラム
防犯 「安全のバトン」、リレーが始まっています。
安全インストラクター武田信彦のコラム
「一般市民による防犯とは?」(第4回)
ここ数年、自治体からのご依頼で「学生防犯ボランティア」を対象とした研修会を担当する機会をいただいております。思えば、私が防犯活動にデビューしたのも大学1年生のときでした。いま、全国的に防犯ボランティアが広がったとはいえ、10代や20代の参加はとても少ないのが現状です。
とはいえ、アイディアやパワーを活かして活躍する学生たちがいることを忘れてはいけないと思います。
さて、防犯活動に参加する高校生や大学生たちとの触れ合う中で、地域で育まれている「安全の文化」が少しずつ次世代にバトンタッチされていることを感じます。防犯ボランティアが目指すことを短期的に見れば、地域の中で暮らす人々や子どもたちが安全に暮らすことができる環境づくりです。
さらに、長期的に見ると、見守りをとおして地域の安全を守る!という大人たちの姿を見せることで、次世代の防犯ボランティアを育むことにつながっているのだと思います。日々の見守りや声かけは、子どもたちの心に残っていくものです。「見ていてくれて、ありがとう」の気持ちは、未来の子どもたちを守るための大きな勇気になっていきます。
10代の学生たちが防犯活動を行う姿を見ると、いよいよ「安全のバトン」のリレーが始まった!と実感することができます。
うさぎママのパトロール教室主宰
安全インストラクター
著書には「SELF DEFENSE 「逃げるが勝ち」が身を守る」(講談社)ほかがある。
安全インストラクター
武田 信彦さん
犯罪防止NPOでの活動を経て、2006年より安全インストラクターとして活動を開始。「市民防犯」のパイオニアとして全国で講演やセミナーなど多数実施中。 子どもたちを対象とした「安全ワークショップ」も好評を得ている。
著書には「SELF DEFENSE 「逃げるが勝ち」が身を守る」(講談社)ほかがある。