コラム
防犯 「子どもの見守り」の際に、注意すべきこと
安全インストラクター武田信彦のコラム
「一般市民による防犯とは?」(第21回)
日々の講演や研修会をとおして、子どもたちの安全を見守るために多くのみなさまが活躍されている現状と、その熱意の強さを感じています。しかし、一方では、見守りに対する不安感が根強いことも痛感しています。そのことは、見守りをしていた人物による事件が相次いだことが影響していると思われますが、健全に行われる見守りは、安全・安心への効果のみならず、子どもたちが将来、地域活動へ関わるきっかけにもなる重要なものです(コラム4)。
問題や誤解を生まないよう活動するために、以下の注意点をぜひ確認ください。
① 過度な接触はしない
ハイタッチなどの接触が生まれることがあります。しかし、必要以上に触れることは、誤解を生み出す危険性があります。「さわられた」「つかまれた」と情報が伝われば、いわゆる不審者情報にもなりかねません。
② 飲食物をあげない
子どもたちと顔見知りになり、飴や菓子などをあげてしまう...。飲食物をあげるケースは、意外と多いようですが、アレルギー等の事故防止、毒物を用いた事件を防ぐためにも、絶対にあげないでください。
③ 私有地や車に入れない
休憩をしてもらう、家まで送ってあげる...。これらは、法律に抵触する危険も生じます(危険な状況から子どもを保護する場合は除きます)。
うさぎママのパトロール教室主宰
安全インストラクター
著書には「SELF DEFENSE 「逃げるが勝ち」が身を守る」(講談社)ほかがある。
安全インストラクター
武田 信彦さん
犯罪防止NPOでの活動を経て、2006年より安全インストラクターとして活動を開始。「市民防犯」のパイオニアとして全国で講演やセミナーなど多数実施中。 子どもたちを対象とした「安全ワークショップ」も好評を得ている。
著書には「SELF DEFENSE 「逃げるが勝ち」が身を守る」(講談社)ほかがある。