コラム
防犯 子どもたちの安全、PTAができること
安全インストラクター武田信彦のコラム
「一般市民による防犯とは?」(第31回)
緑が美しい季節となりました。新年度となり、各地で防犯・安全についてPTAの研修会が開催されています。私も講師として研修に参加していますが、PTAはその運営方法や参加形態について議論はあるものの、子どもの安全という観点では、大きな力や可能性をもっていると感じています。なぜならPTAは、子ども、大人(保護者)、学校、地域をつなぐことができるポジションだからです。研修会に参加するPTA役員のみなさんは、それぞれの地域や学区の特性に合わせて、子どもたちの安全を守るための活動を企画しています。
とはいえ、保護者のライフスタイルもさまざまな状況の中で、安全についての活動をゼロから考え、実施することには大変な労力がかかります。当方では、PTAとしてできることや、子どもの安全のためにすぐにできる取り組みやコンテンツを紹介しています。
----- 【子どもたちの安全のためにPTAができること】 -----
①子どもの見守り
②保護者への啓発
③安全プログラムの実施
④地域との連携
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①子どもの見守り
共働き家庭の増加などにより、放課後子どもがひとりになりやすい環境が増え、地域全体での見守りが欠かせません。地域のかたが近所を歩く際や買い物に行く際などに、危険がないか目を配ることはとても大切です。例えば自転車の前かごに、「見守りパトロール中」のプレートをつけるなども、その方法のひとつです。
※「うさぎママのパトロール教室」のホームページから、自転車用パトロールプレートデザインを無料でダウンロードすることができます。印刷してラミネート加工すれば、自転車の前かごにつけるプレートとして使うことができます。
→「うさぎママのパトロール教室」のホームページはこちらをご覧ください
②保護者への啓発
PTAの安全担当のかたから、保護者のみなさまにも子どもの安全を守るポイントを伝えましょう。気をつけなければいけない状況とは?危険な目に遭ったらどうする?など、いざというときに慌てないために事前にご家庭で確認しておけるとよいでしょう。
※私が監修を務めている「子どもの安全安心ハンドブック」には、ご家庭で知っておいてもらいたい安全についてのポイントがまとめられています。学校や団体単位で開く安全教室のテキストとしても使用することができます。
→「子どもの安全安心ハンドブック」はこちらをご覧ください
③子ども向け安全プログラムの実施
PTAの主催や任意のグループの主催で、子ども向けに安全プログラムを開くのもよいでしょう。パワーポイントの資料と講師用シナリオがあらかじめセットになっている「子どもの安全教室 講師応援セット」を使うと、45分間の子ども向けプログラムを行うことができます。地区班の交流会や親子参加のイベント等で安全を伝えることも効果的です。
→「子どもの安全教室 講師応援セット」はこちらをご覧ください
④地域との連携
子どもの安全を守るには「みんなで」取り組むことが大切です。在校生の保護者だけでなく、地域のみなさまとは、日ごろからのあいさつや顔合わせをはじめ、プログラム実施の際に会場にお呼びするなど、お互いの協力がゆるやかに育まれる機会を作っておくとよいでしょう。
PTAの役員は1年で交代することがほとんどです。代々引き継がれた取り組みは、マンネリ化してしまい、始めた頃の想いや目的が曖昧になってしまうことがよくあります。いま必要なことは何か、何のために活動するのか、について再確認し、多くのみなさんが参加しやすい企画にブラッシュアップするなど、主体的に取り組むことで、達成感ややりがいにも結びつきやすくなると言えます。
子どもたちの安全のためには、地域での「助け合い」の環境が欠かせません。 一方、PTAでの活動はそれぞれの自主性によるものです。だからこそ、ライフスタイルに合わせた無理のない活動スタイルや、負担感なく参加できる雰囲気づくりが継続のポイントとなるでしょう。
安全インストラクター
武田 信彦さん
犯罪防止NPOでの活動を経て、2006年より安全インストラクターとして活動を開始。「市民防犯」のパイオニアとして全国で講演やセミナーなど多数実施中。 子どもたちを対象とした「安全ワークショップ」も好評を得ている。
著書には「SELF DEFENSE 「逃げるが勝ち」が身を守る」(講談社)ほかがある。