コラム
ネット 夏休みの「スマホ」「ゲーム」のやり過ぎ注意!『ネット依存の予防と対策ヒント集』
専門家コラム:ネット編VOL.26 担当:松田直子
夏休みなどの長期休暇を迎える時、保護者の方には「毎日遅くまでスマホやゲームばかりで、子どもの生活習慣が乱れるのでは」という心配ごとがおありかと思います。そこで今回は「スマホやゲームのやり過ぎ注意 アイデア&ヒント集」をお届けします。これからご紹介する方法は、過去にうまくいったという、いわば「成功事例」ですが、誰かが成功したからと言ってその方法がすべての人に当てはまるものではありません。ただ、今の方法が役に立っていないのであれば、他の方法を試してみる価値はあると思いますので、参考にしていただければと思います。
① 夏休み中(長期休暇中)の「特別ルール」を親子で相談して、利用時間などを子ども自身に宣言させ、紙に書いて見えるところに貼りだす
これを夏休みのチャレンジの一つとして、宣言を守り抜けるよう応援(サポート)しましょう。
② ゲームをやめるときのアラーム音に慣れてしまって効果がない、という時に「アラームでやめられないなら、何ならやめられるか」を子どもと相談する
かつて「音楽(蛍の光)が流れたらやめられるかも」という面白いアイデアを出した中学生がいました。子どもには、大人では出てこないような発想が出てくる可能性があります。
③ アプリの通知音が鳴るとついスマホに手が伸びるので、そもそも通知が出てこないように設定する
iPhoneであれば 設定>通知 を開けばアプリごとに通知をするかどうか細かく設定することができます。
④ 「お手伝いをしたらゲーム時間10分」など「ご褒美制」にする
お手伝いをしたらお小遣い10円、というのは定番ですが、それをゲーム時間におきかえるというアイデアです。
⑤ 1日の利用時間を貯金できるように決め、今日やらなかった分、明日まとめて遊べるというような時間管理を身に付けさせてみる
ゲームの種類によっては1ターンが長いものもあります。であれば数日間ゲームをしないで遊べる時間を貯めておいて、一気に楽しむという時間の使い方をさせることで、時間管理を身に付けてさせてはいかがでしょう。
⑥ 課金は電子決済をやめ、親がプリペイドカードで渡す
課金の問題を心配していらっしゃる方も多いですが、こうすることでお小遣いの範囲内でどうやって楽しむかを子どもに考えさせることができます。
⑦ スマートフォンの画面を白黒に変える
元グーグルの倫理担当者が発言されたことですが、画面を白黒にすることで、ゲームやSNSが殺風景で魅力がなくなり利用時間が減る、という考え方です。
iPhoneの場合、設定>アクセシビリティ>画面表示とテキストサイズ>「カラーフィルタ」を有効化で、グレイスケールに設定できます。
Androidの場合は、設定>Digital Wellbeing です。有効性は人によってまちまちとのことですが、簡単ですのでお試し下さい。
※設定のしかたはスマートフォンの携帯によって変わる場合があります。うまく設定できない場合はウェブなどでご確認ください。
いろいろとご紹介してきましたが、いずれの方法をとるにしても、そもそもスマホやゲームに時間制限を設ける理由を子どもが納得しているかどうかが、何より大切だと思います。
なぜルールを作るのか、親が子どもにスマホとどのように付き合ってほしいのかを、とことん話し合うのも、長期休暇だからこそできることかもしれません。
静岡県ネット安全・安心協議会委員
松田直子さん
NPO法人イーランチは、地域の情報化支援と女性の社会参加の応援を目的に、2003年4月静岡県焼津市において設立。主な活動は、母親目線を大切にする「インターネット安全教室」、子どもたちのネット利用の見守り活動「学校ネットパトロール」など。内閣府作成リーフレット「スマホ時代の子育て」監修や東京都私立幼稚園連合会「都私幼連だより3月号」「赤ちゃんとママ」「月刊ファミリス」他、多数執筆。