公益財団法人ベネッセこども基金

コラム

ネット 子どもの写真 SNSへの掲載は??

子どもの安心・安全を守る活動

専門家コラム:ネット編VOL.29 担当:三井 俊和


SNSへの子どもの写真って...

SNSの普及と同時に、InstagramやTwitter・Facebookといった各種SNSを使って友だち交流しているおうちのかたも増えてきたと思います。
お出かけときの思い出や、ランチ、何気ない日常生活を投稿することも増えてきたのではないでしょうか?

親もSNSを使うことが当たり前になった時代に、保護者向け情報モラルなどでお問い合わせをいただくことが多くなってきた「SNSへの子どもの写真の掲載」について、今回はお話ししていきたいと思います。



ウチの家ではどうしよう?

SNSへの写真掲載ですが、ご家庭毎に基準はあると思います。
・顔が入ってなければOK
・顔は入っていてもOKだが、必ずスタンプ加工
・特に制限が無く全てOK
など

まずは、ご家庭で、ご自身のお子さまに対してどうかを話をしてみてください。

その際には
・SNSの投稿は第三者に転載される恐れがある
・インターネットに出てしまった写真・動画は一生消せない可能性がある
・子どもが将来、この投稿を見たときにどう感じるか?
など、インターネットの特性と、子どもが将来的に投稿を見る機会が生じたときにどう感じるか?を一緒にご家庭でお話をしていただければと思います。



自分の家庭のルールを周りにも伝える

ご自身の家庭でのルールが出来たら「ウチの家ではこういった形でSNSへの写真掲載を考えています。」という事を周りに伝えましょう。

保護者同士でSNSへの写真掲載でトラブルになることの多くのケースが
「他の家庭のルールを知らずに、ドンドン写真掲載をしている」ということです。

もちろん、「他のお子さんが映り込んだ写真を掲載しない」「事前に許可を取る」というのはごく普通のお話ですが、その点を飛ばして掲載してしまうかたも居るようですので、事前に周りのおうちにお知らせしておくというのも一つの方法だと思います。



掲載するときには写真に注意

インターネットには様々に趣味・嗜好を持った人がいます。
「可愛い子どもの写真を掲載しているだけなのに...」では済まされないケースも出てきます。

写真を掲載する中でも
・おむつ姿
・下着姿
・裸の写真
は、絶対に掲載しないようにしてください。
どんな目で、お子さまのことを見ている人がいるのかが、分からないのがインターネットの怖いところです。

また、
・家の前で遊んでいる写真
・家の中での写真
についても、注意深く気をつけてください。

写真の背景などから居住地域や家を特定して、変質者がやってくる可能性はゼロではありません。

実際、大人の世界でもストーカー事件などで、写真などの背景から居住地を特定して、やってくると言った事案も存在します。



楽しく良い思い出づくりに!

SNSは上手く活用すると、友だちの幅が広がったり、思い出を共有することが出来たりと、とても良いツールです。 その機会を活かすためにも、今一度ルールをしっかりと見直して、楽しいSNSライフを送ってください。



一般社団法人関西ICT協会・理事、京都府警察ネット安心アドバイザー、近畿総合通信局e-ネットキャラバンplus認定講師

三井 俊和さん

2010年よりインターネットの危険性などの情報モラル啓発活動に関わり、現在では企業のSNS活用などの企業向け活用講演なども実施。1児の父として父親視点から、わかりやすく現状と対策を解説している。

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