公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

【助成団体活動見学】10月25日、横浜市の日ノ出川公園テニスコートにて、障がいがあるなしに関わらず、テニスを楽しむ「チャレンジテニス!」を見学しました!

特定非営利活動法人BLACKSOX

病気・障がいを抱える子どもの学び支援

2020年度「重い病気を抱える子どもの学び支援助成」の助成団体、特定非営利活動法人BLACKSOXの事業である「チャレンジテニス!」を見学しました。新型コロナウイルス感染症の影響で開催できずにいたところ、やっと再開でき、今年度初めての実施です。

BLACKSOX

チャレンジテニス!とは ボランティア研修:9時~9時40分 10人の子どもたちを迎えてチャレンジテニス!:9時45分~10時45分 参加されたお子さまの保護者の方のお話 ボランティアスタッフの感想 見学を終えて

チャレンジテニス!とは

障がいの有無にかかわらず子ども達が、一人ひとりに合った運動量で誰でもテニスを楽しめるようにサポートし、スポーツを通じて 「子ども達の出来た!伝わった!嬉しい!楽しい! → 自己肯定感 → いろいろなことにチャレンジ!する気持ちを育む」 ことを目的としています。

子どもたちが集まる前に、代表西野さんよりボランティアスタッフへの研修を行い、子どもたちとの向き合い方、プレイする際の注意点をしっかりと確認した上で、本番が始まります。

チャレンジスポーツ!パンフレットより

ボランティア研修:9時~9時40分

この日のボランティアは10名。うち4名が初参加者ということでした。西野さんのテニス教室に通う方、テニス好きの集まるSNSなどの告知で知った方など、テニス経験者が多かったです。

西野さんから、マニュアルが配布され、「チャレンジテニス!」の目的である「コミュニケーション>運動」があることを共有され、そのための極意である

1.名前を呼ぶ
2.褒める
3.達成感の共有(ここではラリーの数を数える)

を伝授されてから、ボレー、ストロークの介助の方法などを学びます。

・ボレーでボールを投げる際は、強くならないように利き手ではないほうで行う
・ストロークの介助は、手をそえるだけでなく、逆側の肩をひくことで、手打ちにならないようにできるだけ運動量を増やす

など、考えられた具体的な指示が、ボランティアの皆様にもわかりやすかったようです。

・就労も意識してルールを学ぶ場にしたいから、ボールはきちんと拾いに行かせ、最初と最後の挨拶はしっかり行う といった考え方も伝えていました。


ボランティア研修をする代表西野さん


3人一組でボレー時のボールの投げ方、介助の仕方の練習


10人の子どもたちを迎えてチャレンジテニス!:9時45分~10時45分

最初に準備運動。久しぶりの子どもたちは、この時点でニコニコです!
その後、2交代制のゆっくりしたペースで、ボレー、ストロークのラリーを行います。

子ども1名に、大人3名(ボールを投げる人、子どもの補助をする人、見守る人)で行い、ボレーを練習します。ボレーになれたらストロークに移ります。


投げたボールを打つボレーの練習

右に左にラケットを動かし、ボレーはお手のもの

ストロークの練習も開始!


慣れてきたところで、ボールを投げていたボランティアスタッフもラケットを持って、ラリー。ワンバウンドしてから子どもにトス。ワンバウンドすることで、子どもはボールが来るタイミングがわかります。 ラリーの回数を記録しておき、皆、最高記録を目指して頑張ります。

子どもが打ちやすい位置にボールを調整しながらラリー

最後は記念撮影です。
1人ひとりの子どもとボランティアさんのチームごとに、合計ラリー回数のボードと一緒に撮影した後に、みんなの合計回数のボードをもって全員で集合写真を撮りました。

参加された子の保護者の方のお話

ネットで見つけて3年前から通っています。障がい児向けのスポーツクラブがないので、貴重な場です。前日夜から自分のラケットを持ち、「西野さんに会いに行く」と楽しみしていました。体育館は閉鎖的で嫌がるので、うちの子には野外での実施はありがたいです。

ボランティアスタッフの感想

・久しぶりに子どもたちの元気な姿を見ることができてよかったです。
・やさしい気持ちになれました。自分も成長できたかもしれません。
・子どもたちが待ちわびていた気持ちが分かりました。ようやく再開できてうれしかったです。
・大好きなテニスを通じて子どもたちの笑顔か見られてよかったです。
・ボレーなどには参加しなかった女の子も最終的には自らボールを打つ姿勢が見られました。成長がうれしいです。

見学を終えて

子どもたちを迎えるにあたって、最後まで達成感を感じ自信が持てるように考えぬかれた様々な工夫がされていました。また、今回は、チャレンジテニス!が終わった後、2時間ほど西野さんのテニス教室があり、ボランティアに参加されるとテニス教室の料金が割引されるということで、ボランティアの数を増やすための工夫もしっかりされていました。

ボランティアの研修だけでは人は集まらないそうで、「研修」「実践(チャレンジテニス!)」「自分の趣味(テニス教室)」といった流れができているのは、理解者を増やすよい仕組みだと感心しました。

お天気にも恵まれ、子どもたちの様子、支援する人々の様子を伺えたよい機会をいただきました。





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