助成団体紹介
2020年度活動報告│チャレンジスポーツ!【医ケア児・重度障がい児】
BLACKSOX
1年間の助成期間を終え、活動の成果をご報告いただきました。 事業の詳細などは以下からご覧ください。
事業の目的
・コミュニケーション、遊び、スポーツへのチャレンジ!サポートへのチャレンジ!により、子ども達の心と体を動かし、外出の『ワクワク感』みんなで一緒に汗をかく『楽しさ』を感じる。
・『上手に出来た』『褒められた』『みんなの役に立った』という体験から『達成感・自己肯定感・有用感』を高め、チャレンジ!する気持ち・相手を想う心・心身の健康・社会参加、QOLの向上などを育む。
事業の内容
【1 チャレンジスポーツ!イベント開催】
「オンラインで、会場で、みんなで一緒に遊びましょう!」
・対象者 : 障がい児、健常児、サポーター希望学生、社会人など
・会場とオンラインのハイブリッド配信(活動 1~3ともに)
・障がいの有無、度合い、習熟度、感染症対策で参加するプログラムを選び、誰でも参加可能(無料)
・初心者向けスイッチ、コミュニケーションアプリなどを体験し、「楽しい」「出来る」「やりたい」を広げる
【2 医療的ケア児童・重度障がい児向け体験会】
目的:感染症対策のため家に閉じこもりがちな重度障がい児に、同年代のサポーター健常児とのオンラインゲーム対戦などで楽しみながら健常児、外部コミュニティとのコミュニケーションの機会を提供
・モニターの中で対戦、完結するゲームではなく、モニターの先のリアルな【場】での健常児との遊びが、「あの場所で遊びたい」「みんなが待っていてくれている」を実感、体感させてあげられることが重要と考え、オンラインでの遊びを開発
・子ども達の個性に合ったスイッチ、コミュニケーション支援機器の操作体験講座なども同時に会場とオンラインで開講し、PC などに不慣れな保護者に対し、イベント参加を楽しむだけでなく、今後のICT 機器を使用した生活全般の支援に繋がる体験会を開催
【3 ボランティアサポーター研修】
目的:スポーツ施設オンコート研修/障がい児との交流/ボランティアサポーター・運営スタッフ募集
・対象: スポーツ・ボランティア未経験者、重度障がい児と接するのが初めての健常児、社会人
・内容: サポーター向け勉強会・研修の実施により、より繊細な配慮やサポートの仕方を障がい児とともに学ぶ
※研修とともにオンライン遊びシステム、ロボットの開発、作成などの会議も実施
結果
【1 チャレンジスポーツ!イベント開催】
2020年11月8日 清水ヶ丘公園体育館
・参加人数:会場 40名 オンライン7名 医療的ケア児童 4名
2021年3月14日 ラポール横浜
・参加人数:会場 27名 オンライン8名 医療的ケア児童 11名
【2 医療的ケア児童・重度障がい児向け体験会】
新型コロナウィルス感染症のため実施できず
【3 ボランティアサポーター研修】及びオンライン遊びシステム、ロボットの開発、作成
・オンコート 20回 延べ213人(子ども、学生87人 社会人135人)
・会議 7回 延べ54人(オンライン会議含まず 他事業会議との重複有り)
成果
- お手伝いで参加してくれた健常児が「在宅の子ども達の動画・写真」などを見て、「この子たちはお母さんが死んじゃったらどうするの?」など、相手を想う言動に何度も出会った。
- あまり健常児と接点のない重度障がい児が、オンラインを含むイベント参加を重ねる中で、健常児の友達が出来て、メールなどのやり取りをはじめるなど、同世代の子どもとの交流が広がった。保護者からも「子ども本人がイベントを楽しみにしている」など、子どもの変化の様子をご報告いただいた。
課題および今後の展望
1 重度障がい児の学習、生活、社会参加、コミュニケーションを目指し
- PC、ICT機器操作のため、子ども達の障がい個性に沿ったスイッチを体験する機会
- PC操作、接続など保護者のITリテラシーの向上機会
- ICT機器利用による社会参加、同年代の健常児との交流などを楽しく体験できる機会
上記3つの課題の解消を進める。
2 健常児、障がい児、病弱の子ども達にとって、心身の健全な発育のための時間は貴重である。
公営施設を使用することが多いので、使用許可は行政に委ねるが、「開催前提」の1年単位での事業計画を立てた上で、状況に許されたらすぐに実施できるよう体制、準備を整える。
西野耕太郎さん
・プロテニスプレイヤーとして国内、国外の大会に出場
元全日本チャンピオン(2002 年全日本ローンシングルス優勝)
・テニス指導者として障がい児者、ジュニア、学生、社会人へのテニス指導
・1999 年 任意団体BLACKSOX 設立 代表就任 【スポーツでみんなの靴下をまっ黒に】
・2002 年 障がい児者、健常者との【チャレンジテニス!】開発・実施
【チャレンジテニス!】室内でも子ども達にぶつかっても安心安全のスポンジボール、医療的ケア児童、重度重複障がいの子も使いやすい軽いラケット、持ち運びが出来て高さの調整の容易なネットを使い、ラリー、ボールをつなぐことを楽しむことにチャレンジ!する。運動、コミュニケーション、地域コミュニティ醸成の機会。それとともにスポーツ・ボランティア未経験、障がい児者と接するのが初めての健常児、学生、社会人に対するサポーター指導、30 分で養成するボランティアマニュアル作成。
・2007 年 任意団体BLACKSOX がNPO 法人格取得 理事長就任
・2019 年 NPO 法人 BLACKSOX 日本サッカー協会リスペクトアウォード2019 インクルーシブ賞 受賞