助成団体紹介
【助成先訪問】外国ルーツの子ども向け無料日本語教室の「地球っ子教室」(横浜)を訪問しました!
認定特定非営利活動法人 地球学校
「経済的困難を抱える子どもの学び支援活動助成」の助成団体である、認定特定非営利活動法人地球学校の子ども向け日本語教室「地球っ子教室」を訪問し、お話を伺いました。
「地球っ子教室」の助成事業
コロナ禍とGIGAスクール構想により、一般に浸透しつつあるオンラインによる学習支援。「地球っ子教室」では「外国につながる子どもたちの日本語学習を支える教室のオンライン化事業」として、オンライン指導に適した教材開発・指導法の研究・指導者の育成を行い、広く多くの同じ課題の方に使っていただけるよう、成果物やノウハウの公開を目指します。
対面/オンラインの日本語・学習教室 IT専門学校との協業にトライ
対面/オンラインの日本語指導
外国人の人口が最近5年間で3割増加し10万人を突破した横浜市で、20年近く日本語学習支援や多文化交流事業を行っている「地球学校」。その子ども向け無料日本語学習支援の「地球っ子教室」も2020年・2021年は感染症の影響を受けました。子どもたちの参加は予約制に切り替え、オンラインでの支援を模索した日々だったようです。お伺いした日も、教室に来て学ぶ子もいれば、オンラインを通して学習する子もいましたが、ボランティアの先生はほとんどの方がどちらのケースにも対応できるようになってきたそうです。
IT専門学校との協業にトライ
教室訪問の後は、すぐ近くにあるIT専門学校「岩崎学園」の学園祭を一緒に訪問。というのも、「地球っ子教室」オリジナルの日本語教材「漢字王決定戦」のアプリ化に岩崎学園情報科学専門学校の先生と学生さんが力を貸してくださっているのです。
「地球っ子教室」はだれでも参加できる日本語学習アプリ開発したい。IT専門学校は知識だけでなく、作り手のニーズを汲んで実際に作り上げるという経験をしてほしい。そんな両者が出会い、2021年度中リリースを目指して頻繁にオンラインミーティングを重ねているそうです。
時代の変化に柔軟に対応しながら、日本語支援をされている地球っ子教室さん。ボランティアの意欲が高いだけでなく、プロボノや学校など、専門性の高い地域の方とのつながりをとても上手に作って連携されている姿が印象的でした。
ボランティアの方や、他の日本語支援団体と共に喧々諤々作り上げているオンラインの物語教材も順調に進んでいるようです。「地球っ子教室」のさらなる進化をこれからも注目していきたいです。
丸山伊津紀 さん
福武書店、ラボ日本語教育研修所非常勤講師(継続中)。2000年に地球学校に参加し2008年理事長就任。
2020・2021年かながわ国際政策推進懇話会委員、横浜市地域日本語教育総合調整会議委員。