公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

【助成先訪問】中高生向け無料学習支援と居場所づくりを行っている東京都大田区蒲田教室を訪問しました。

特定非営利活動法人ユースコミュニティー

経済的困難を抱える子どもの学び支援

「経済的困難を抱える子どもの学び支援活動助成」の助成団体である、特定非営利活動法人ユースコミュニティーの蒲田教室を訪問して、お話を伺いました。

特定非営利活動法人ユースコミュニティー

「ユースコミュニティー」の助成事業

東京都大田区に根付いて学習支援と居場所づくりを行っているユースコミュニティー。助成2年目の今年は拠点リーダーの育成、ファンドレイジングの確立、地域と連携した事業の実施を通して、「地域の力を総動員して取り組む学習支援事業の強化」を、代表の濱住さんを中心に推し進めています。




蒲田教室について オンライン指導のノウハウを見える化 ボランティアさんへのインタビュー

蒲田教室について

東京都大田区で6カ所運営している教室の1つである、今回お伺いした「蒲田教室」は、蒲田駅から徒歩5分の公共の施設を利用して、中学生向けと高校生向けの教室が開かれています。感染症の緊急事態宣言中はオンラインでの指導を行っていましたが、宣言が明けてからは蒲田教室では対面での学習支援を実施。ボランティアが充足しているため基本的に1対1での支援を行っていらっしゃいます。(対面とオンラインのハイブリッドで対応している教室もあります)

中学生の教室。それぞれの課題に応じて、基本同じ担当者が1対1で支援をします。
休憩タイムにはみんなでクイズ!「ウミガメのスープ」という論理ゲームに挑戦し、一息いれました。

中学生の部屋とは別に、高校生の部屋も用意。生徒は中学からの持ち上がりのほか、行政からの紹介やスクールソーシャルワーカーなどからの紹介もあるそうです。高校生は指導内容が高度になるため、より専門性の高いボランティアに協力してもらい、中退防止のための授業支援から受験指導まで、個別支援にあたっていらっしゃいました。

オンライン指導のノウハウを見える化

今回は対面での学習支援現場を見せていただきましたが、長引くコロナ禍を受けて浸透したオンラインでの支援方法をまとめた「オンライン支援マニュアル」を鋭意制作中です。オンライン指導の基本の枠組みを固めつつ、オンラインならではの悩みや子どもへの声のかけ方など共通の悩みへの対処法を明文化されており、今後全ボランティアに配布して、組織力の底上げを図っていく計画です。

ボランティアさんへのインタビュー

東京都大田区で6拠点を展開するユースコミュニティーの事業を支えるボランティアさんは現在150名ほど。お伺いした日は日曜日ということもあり、高校生の方や、社会人の方など、休みを利用して学習支援のボランティアをされている方が多くいらっしゃいました。
そのうちの一人山口さんは、大学進学が確定している、将来は英語の先生を志望する高校3年生。自身の視野を広げようと自分で調べてユースコミュニティーに出会い、ボランティアを始めたそうです。高校生活では出会わなかった人との出会いや、自分では考えもしなかった素朴で根本的な生徒からの質問など、活動が自身の学びになっているそうです。

中:代表の濱住さん 右:高校生ボランティアの山口さん

パワフルな濱住さんの元、拠点リーダーの育成や、地域や行政との連携を通じて確実に大田区になくてはならない規模に成長しているユースコミュニティーをこれからも応援していきたいと思います。

特定非営利活動法人 ユースコミュニティー

代表

濱住 邦彦さん

2012年任意団体ユースコミュニティーを設立。2014年にNPO法人化。代表理事に就任 2016年5月より団体の専従を務める 表彰:住友生命「未来を強くする子育てプロジェクト」未来賞。行政の委員歴:2014~15年大田区青少年問題協議会委員、2016年より大田区子どもの貧困対策に関する計画検討委員(大田区子どもの生活応援プラン推進委員)として活動。

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