公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2022年事業紹介 子どもの生活・学習支援事業 Juice Class+プラス

一般社団法人 みらいTALK

経済的困難を抱える子どもの学び支援

子どもの生活・学習支援事業Juice Class+プラス


重点実行項目
テーマ①
浜松市中区にて3か所の学習支援拠点の開発

テーマ②
少額の寄付支援制度の創設

テーマ③
高校生年代子どもの学校生活継続に関する相談支援

助成金額
2,976,200円

選考にあたっての評価点
困窮家庭の状況と課題が具体的にとらえられており、複数の専門職による協働を通して、一人ひとりの子どものニーズに合った支援が構築されることを期待します。

1)団体の紹介

すべての子どもにとってより良い未来、地域社会を築くことを目的として、子どもに関わる多職種(医師・ 保健師・臨床心理士・保育士・弁護士・ソーシャルワーカーなど)が集まり、子どもと家族、そしてそこに関 わる人々を"つなげる" "ささえる" "しらべる" "ひろげる"事業を展開。
現状では
・様々な障がいがある子どもたちへの防災サバイバルキャンプ(近年は防災ワークショップ)
・生活困窮家庭やヤングケアラー予備軍の子どもたちへの学習支援や生活支援・相談支援
などを中心に事業展開しています。


2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)

  • 小中学生の課題への対応
    生活困窮家庭の小中学生を対象に学習支援を続けてきた中でみつかった課題(不登校・要保護児童・発達障がい・愛着障がい・保護者の障がいなど)に対応するために専門的な知識・技術の向上を図ると同時にコロナ禍、利用希望児の増加により会場を増設
  • 学習支援終了後、高校生年代への支援の充実
    高校への進学を果たせたとしても入学後もかなりお金がかかる現実がある。また、困窮に端を発したいじめなど高校生活を維持するにも課題が大きく中退者も多い。そうした高校生世代への支援や資源は少なく、学習に対する支援・相談支援と同時に奨学金制度の創設についても研究していきたい。
  • 支援の網からこぼれ落ちている子どもへの支援
    現在の生活困窮家庭への支援施策では、家庭に収入があると実際は困っていても経済的な支援をうけることが難しい(例えば保護者に収入はあっても借金がある場合や虐待ケースの一部など)また、奨学 金でも無利子のものは成績優秀であることが条件の場合が多いなど制度が使えないケースが多数存在する

こうした子どもたちが絶望することがないよう丁寧に支援していく必要がある


3)事業を実行していく上でのポイント・抱負

  • 子どもたちの育ちにとって家庭環境が大きく影響しているのは言うまでもない。 子どもたちの問題とされる行動(非行・不登校・学校での暴力等)や虐待の裏に生活困窮が絡んでいるケース、併せて保 護者の疾患などが存在しているケースなど様々な要因があり、それは一時的で単純な支援では支えきれない場合が多く、様々な支援や資源をオーダーメイドで組み立てていくことが求められる。
  • 私たちは学習支援という切り口から様々な子どもたちの持つ課題を丁寧に支援する中で地域に埋もれている資源も掘り起こし、子どもたちの健やかな育ちを多くの力で支えたいと考えている。

一般社団法人みらいTALK

代表理事

平野 浩一 さん

れまで小児科医として子どもの発達や心身の問題・症状の臨床に携わってきました。 多職種のスタッフと一緒に仕事をしてきて、子どもや家族を支えるためには、診察室の診療だけでできることの限界や、見えづらいものに気づかされてきました。志のある仲間の協力に支えられて今の活動があります。

浜松市発達医療総合福祉センター センター長

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