公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2023年事業紹介 病気のある子どもの職業観・勤労観を育む「先輩のおしごと!」ビデオ配信&インタビュー

認定特定非営利活動法人ラ・ファミリエ

病気・障がいを抱える子どもの学び支援

病気のある子どもの職業観・勤労観を育む「先輩のおしごと!」ビデオ配信&インタビュー


重点実行項目
テーマ①
病気のある社会人の先輩たちの仕事の様子を撮影・編集した映像の配信と職業インタビュー

テーマ②
病気の子どもたちの職業観・勤労観を育む活動に関する理解啓発活動


助成金額
1,568,638円

選考にあたっての評価点
キャリア教育だけでなく、家族医療関係者以外の大人と接する機会づくりとして、意義がある活動と評価しました。報告会等、動画がさらに視聴される工夫をすることで、他への広がりを期待します。

1)団体の紹介

ラ・ファミリエ は、病気のある子どもとそのご家族を支援する団体です。活動内容は大きく2つあり、
①病気のある子どもとその家族が入院中・外泊時・外来通院時等に利用する滞在施設『ファミリーハウスあい』の運営
②『地域子どものくらし保健室』にて、小児慢性特定疾病児童等自立支援事業(愛媛県・松山市委託)をはじめ様々な相談の窓口として、愛媛県内の病気のある子どもとその家族対象の相談支援、就職支援、学習支援、相互交流支援、きょうだい支援等
を実施しています。


2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)

相談支援をしていて、進路の探索・選択の基盤形成の時期である学齢期に、長期入院・療養していた子どもの中には、身のまわりの仕事等への関心が高くなかったり、将来の自己イメージの獲得がされていなかったりする子どもたちが少なくないと感じています。また、自身の入院・治療経験から福祉や医療関係職に就いても早期にドロップアウトしたり「もっと他の仕事を考えても良かったかもしれない」と悩んだりする方も少なくありません。どのように仕事を選択しても起こりうる出来事ですが、具体的な職業・勤労イメージがなかったり、他の選択肢に目を向けた上でその仕事を選択する経験ができていなかったりすることも要因の一つではないかと考えます。

また、いろいろな職業や生き方があることを知ったり将来の夢や職業を思い描き自己の将来の生き方について関心を高めたりする機会、すなわち職業観・勤労観を育む機会を意図的に設定することが必要だと考えます。

2023年度は主に以下の2点に取り組みます。
1. 先輩(インタビュイー)の働く様子の撮影・映像編集と配信
2. 先輩(インタビュイー)と病気のある子どもたちの交流ができるインタビュー会

3)事業を実行していく上でのポイント・抱負

病気のある子どもたちが自立していく上で関わる「仕事」について、先輩たちの経験や気持ちの語りを軸に事業を展開していきます。悩み葛藤しつつも頑張っている先輩たちが、子どもたちのモデルとなることもねらいの一つですが、その先輩たち自身が自分自身を振り返り「今の自分も悪くないかも/もっとこうなりたいな」と自信や意欲を向上する機会にもなればと考えています。

認定特定非営利活動法人特定非営利活動法人ラ・ファミリエ

理事長

檜垣 高史 さん

小児科医として病気のある子どもやご家族と関わる中で、子どもたちやご家族には多くのハードルがありそれぞれ個々にあった支援が必要であると感じ、現在の活動につながっている。
愛媛大学大学院医学系研究科 地域小児・周産期学講座 教授
認定特定非営利活動法人ラ・ファミリエ 理事長
愛媛大学 移行期・成人先天性心疾患センター センター長

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