公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2023年事業紹介 外国にルーツを持つ子どもへの教育支援事業「わーるどりんぐ」

佐賀県外国にルーツを持つ生徒交流を支援する会

経済的困難を抱える子どもの学び支援

外国にルーツを持つ子どもへの教育支援事業「わーるどりんぐ」


重点実行項目
テーマ①
学習支援事業 ; 一人一人のニーズに合った学習支援

テーマ②
つながりづくり事業 ; 子ども同士、保護者同士のつながりづくり

テーマ③
ネットワークづくり事業 ; 子どもの困り感に寄り添う支援と保護者・学校との連携

助成金額
777,800円

選考にあたっての評価点
教育委員会や学校の日本語指導教員と連携した取り組みを評価します。支援が薄くなりがちな中高の学習支援をすることで、切れ目のない支援モデルができることを期待します。

1)団体の紹介

当団体は、外国にルーツを持つ子どもたちひとりひとりが、自らの母語や文化に誇りを持ち、肯定的なアイデンティティを持てるような教育の環境づくりをめざしています。また、将来に展望が持てるような学力 を保障し、社会的自立をサポートします。これらの活動は、教育を受ける権利として、国籍や人種、民族等の違いにより差別されないという子どもの権利条約とSDGsに基づいています。


2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)

課題 : 外国にルーツを持つ子どもは、親が外国籍のため、ほとんどが経済的にも困窮しています。そのうえ、子どもたちは、言葉の壁、文化の違いの壁、差別や偏見の壁が立ちはだかり、多くの困難を強いられているます。日本語支援や母語保障、孤立しない環境づくり等々が求められています。そこで、当団体は以下の三つを行います。

1.学習支援事業 ; 一人一人のニーズに合った学習支援
2.つながりづくり事業 ; 子ども同士、保護者同士のつながりづくり
3.ネットワークづくり事業 ; 子どもの困り感に寄り添う支援と保護者・学校との連携

3)事業を実行していく上でのポイント・抱負

子どもたちの背景は様々で、来日の理由や在日経験、家庭での母語や宗教等によって、子どもたちの抱えている課題は違います。一人一人の抱えている問題を分析しながら、必要な支援は何かというビジョンを持つことが大切です。
ビジョンをもとに、具体的には、佐賀大学の学生ボランティアが、主に交流会のイベント企画や学習支援を行います。学生による、子どもたちへのきめ細やかな関わりが、子どもたちの学習意欲や意識の変容に、よい効果をもたらします。

佐賀県外国にルーツを持つ生徒交流を支援する会

責任者

松下 一世 さん

大阪府小学校教員を経て、佐賀大学教育学部の教員をしています。専門は、多文化共生教育を含む人権教育学です。マイノリティの子どもが生き生きとできる学校教育の在り方を研究しています。 2013年に「佐賀県外国にルーツを持つ生徒交流を支援する会」を設立しました。2023年に、西日本国際財団より「アジア未来大賞」を受賞しました。

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