公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2023年事業紹介 医療的ケア等がある子どもと家族の 災害学習キャンプの開催

一般社団法人 Orange Kids' Care Lab.

病気・障がいを抱える子どもの学び支援

医療的ケア等がある子どもと家族の災害学習キャンプの開催


重点実行項目
テーマ①
勉強会と報告会の実施

テーマ②
災害学習キャンプの開催

テーマ③
災害時対策マニュアルブックと動画の作成

助成金額
2,000,000円

選考にあたっての評価点
不慣れな環境下において生活する経験を、災害時学習という形態で行う意義を感じます。災害時の医療的ケア児と家族の環境づくりが本事業を通じて検討され、行政等への提言につながることも期待します。

1)団体の紹介

医療的ケアが必要な子ども達が地域で過ごせる場所として施設を開設し、医療支援だけでなく、様々な活動や非日常的な体験(旅行、登山などのアウトドア)、地域の園や学校に就学するための支援など、医療的ケアが必要な子ども達の成長に関わっています。こたえていく、かなえていくを合言葉に、どんな病気や障害があっても子ども達があたりまえに"自分らしい選択"をできる社会を目指しています。


2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)

子どもの成長を促す活動の1つに、2015年から開始した「軽井沢キッズケアラボの実施」があります。「軽井沢キッズケアラボ」は毎年夏に3週間、長野県軽井沢町に医療的ケアが必要な子どもとその家族らが滞在、活動できる場所を設置し、全国から参加者を募っています。(参考: https://readyfor.jp/projects/carelab2022)今年で6回目の実施となりますが、「バリアフリーが十分でないらしいから行くのが不安だ」、「いつも使用している備品が揃っていないなら行くのが怖い」といった理由で参加を断るご家族も一定数おられます。このような声に対して旅行だけ でなく、災害時等の不慣れな環境が起こった際に家族が自立して行動できるスキルが必要だと感じています。
今回の事業では「災害時等を想定して、不慣れな環境でも家族が自立して行動できるスキルを身に付けること」を目的に、1.勉強会と報告会の実施、2.災害学習キャンプの開催、3.災害時対策マニュアルブックと動画の作成 を実施します。

3)事業を実行していく上でのポイント・抱負

勉強会と災害学習キャンプの開催を通じて、支援者は医療的ケアが必要な子どもと家族に対する災害時の支援を学びます。また、参加家族は不慣れな環境でも自立して行動できるスキルを身に付け、過ごし慣れていない場所で過ごすことへの抵抗を減らせるように事業を進めていきます。また報告会や成果物を活用し、医療的ケアが必要な子どもとその家族の現状と課題を広く一般にも周知し、より支援者を増やしていきたいと考えています。

一般社団法人 Orange Kids' Care Lab.

代表理事

紅谷浩之さん

福井医科大学を卒業後、福井県内の僻地診療所にて在宅医療・地域医療を学び、2011年福井県初の在宅医療クリニックを福井市に開設。在宅医療に従事する中で、医療ケア等が必要な子どもたちと出会い、2012年に当団体を開設。子どもたちの医療や生活のサポートだけでなく、様々な活動を実施し、子どもたちの成長に関わっている。国の事業の中では、医療的ケア児保育支援モデル事業、こども家庭庁開設に向けた委員会に参加。

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