助成団体紹介
2024年事業紹介 いのちを守る 病気のある子どもたちの防災キャンプ
認定特定非営利活動法人ラ・ファミリエ
いのちを守る 病気のある子どもたちの防災キャンプ
- 重点実行項目
-
テーマ①
病気のある子どもたちの避難生活を想定した1泊2日の防災キャンプ -
テーマ②
病気のある子どもたちの日頃の備えや災害時の避難行動に関する成果報告会と福祉避難所に関する調査 - 助成金額
- 1,454,381円
- 選考にあたっての評価点
- 病気とともにある子どもたちが、災害時に確保しておくべき事項を理解し、避難生活を体験することは有効だと感じました。特に本事業では、子どもの主体性を尊重したプログラムである点を評価しました。
団体の紹介
ラ・ファミリエ は、病気のある子どもとそのご家族を支援する団体です。
活動内容は大きく2つあり、
①病気のある子どもとその家族が入院中・外泊時・外来通院時等に利用する滞在施設『ファミリーハウスあい』の運営
②『地域子どものくらし保健室』にて、小児慢性特定疾病児童等自立支援事業(愛媛県・松山市委託)をはじめ様々な相談の窓口として、愛媛県内の病気のある子どもとその家族対象の相談支援、就職支援、学習支援、相互交流支援、きょうだい支援等
を実施しています。
今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)
地震や津波、豪雨などの災害は予測がつかないため、常日頃から「正しくおそれ、日頃から備える」ことが重要です。病気のある子どもたちは服薬や医療的ケアなど、自分の命を守るために確保しておくべき事項がありますが、自分の身体や必要なケアの管理を想定した避難生活のロールプレイの機会はほとんどないと想定されます。
よって、病気のある子どもたちが災害時にも自分の命を守るための知識を獲得し、必要な行動を理解するための具体的なロールプレイの機会が必要であると考えました。また、病気のある子どもたち同士が災害時について考える機会を設けることで、「仲間の存在」を実感し、協力して課題を解決する力を養うことも必要だと考えます。
2024年度は以下の2点について、医師・看護師・薬剤師などの医療スタッフ、災害派遣医療チーム(DMAT)、当事者団体、行政、消防など地域と連携しながら取り組みます。
1)病気のある子どもたちの避難生活を想定した1泊2日の防災キャンプ
2)病気のある子どもたちの日頃の備えや災害時の避難行動に関する成果報告会と福祉避難所に関する調査
事業を実行していく上でのポイント・抱負
「災害時には実際はどうしたらいいのだろう」と不安を感じていたり、日々のことに手一杯で災害時のことまで考えが及ばなかったりするお子さんやご家族は少なくありません。今回の活動を通して、日頃の備えや災害時の行動について具体的に考える機会をもつことで、子どもたち自身が自分ごととして学び、自立して行動できる素養を身に付けられたらと考えています。また、愛媛県内を含む全国の方々に、その必要性と実現可能性が広まることで、病気の子どもたちの防災教育に関する活動普及の一助となればと考えています。
檜垣 高史 さん
小児科医として病気のある子どもやご家族と関わる中で、子どもたちやご家族には多くのハードルがありそれぞれ個々にあった支援が必要であると感じ、現在の活動につながっている。
愛媛大学大学院医学系研究科 地域小児・周産期学講座 教授
認定特定非営利活動法人ラ・ファミリエ 理事長
愛媛大学 移行期・成人先天性心疾患センター センター長