公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2024年事業紹介 病院や自宅等で療養生活を送る子どもたちの内面を豊かに育む、映像制作ワークショップ実施事業

特定非営利活動法人ポプルワークス

病気・障がいを抱える子どもの学び支援

病院や自宅等で療養生活を送る子どもたちの内面を豊かに育む、映像制作ワークショップ実施事業


重点実行項目
テーマ①
病院や自宅等で療養生活を送る子どもたちを対象とした、映像制作ワークショップ

テーマ②
病院等での支援者に向けた、メディア活用教育

テーマ③
対外発表(自主シンポジウム・映像祭の実施)、メディアを通した広報展開

助成金額
1,500,000円

選考にあたっての評価点
病院や自宅で療養生活を送る子ども達向けの映像制作ワークショップで、完成した映像が生む波及的効果も可能性を感じました。ワークショップが、子どもの自己理解・表現力など、社会で生きていく力につながる体験機会となることを期待しています。

団体の紹介

メディア業界出身者や、教育・福祉の専門家が集い、当法人を設立しました。
発達障害や不登校をはじめとした、多様な背景の子ども・若者当事者たちが、社会の一員として大切にされ、自分らしく生きられる、温かな社会の実現を目指しています。

主な活動として、
 (1)子ども・若者の福祉に特化した映像制作やイベントの企画
 (2)子ども・若者を対象とした映像制作ワークショップ
 (3)保護者・教職員・支援従事者・企業等を対象とした、相談会・研修・講座の実施
などがあります。
なお、[Popple] とは、英語で「わき立つこと、波立つこと」などを意味するそうです。映像を視聴した方々の心に湧き上がる「明日から何か行動したい!」という気持ちや行動変容を、応援していきたいという思いをこめました。


今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)

長期入院中の、主に思春期の子どもたちを対象に、映像制作ワークショップを実施します。

これまで私たちが放送現場で経験してきた"映像制作プロセス(企画・取材・撮影・編集・音楽...etc.)"が、子ども・若者たちの「自己理解力」「表現力」「コミュニケーション力」「援助要請力」などのさまざまな重要な力を、楽しく育む機会になりえると気づいたことが、ワークショップ活動を始めたきっかけでした。

今回、映像制作を通じて、療養中の子どもたちが、自分の中に眠る感性や願いに気づき、映像を通して立体的に表現し、さらにそれを人びとに伝えて響き合う機会を、届けることができたら...と思っています。

たとえば療養中のベッドの上でも、頭の中のすてきな空想を「企画」にすることができます。
オンラインを駆使すれば、部屋にいながら「取材」にだって行けます。
「撮影」では、チームワーク作業にもトライ! さらには、相手がリラックスして話せるインタビューの空間づくりとは? どんな構成だと視聴する人に伝わりやすい? どんな情報を入れたらみんなにとってやさしい映像になる? ...子どもたちの繊細さを強みに生かした映像表現をサポートします。

また、完成した映像の上映会などの発表過程を設けて、病院の内・外の世界との関わりも創り出していきたいと考えています。子どもたちの内面を伝えることを通して、社会からの理解を深め、応援の機運を醸成していくことを目指します。

事業を実行していく上でのポイント・抱負

医療現場の皆様との連携を深めながら、子どもたちの体調や安全面に最大限配慮し、進めていきたいと考えています。

特定非営利活動法人ポプルワークス

代表理事

西澤道子 さん

映像ディレクター・社会福祉士・精神保健福祉士。
長年NHKのディレクターとして、Eテレ『歴史にドキリ』などの教育エンターテインメント番組をはじめとした多様な番組の開発・制作を担当。ドキュメンタリー番組『ETV特集』で"子どもの貧困"のテーマに取り組んだことをきっかけに、繊細な背景の子ども・若者の現場取材(発達障害、不登校、家族の精神疾患、外国ルーツなど)に深く関わるようになる。
NHKを退職後、メディアを活用して温かな社会づくりを目指そうと当法人を設立。

SNSでこの記事をシェアする

一覧に戻る