助成団体紹介
笑顔の制服プロジェクト:被災地のこどもたちへの無償提供と学校生活の支援
NPO制服バンク石川
令和6年能登半島地震で被災した子どもの学びや育ちの支援活動助成 活動報告
- 団体名
- NPO制服バンク石川
- 代表者名
- 池下 奈美
- 事業名
- 笑顔の制服プロジェクト:被災地のこどもたちへの無償提供と学校生活の支援
支援地域/支援対象者/活動期間 活動地域や支援対象者の状況 支援の内容・方法 成果 考察
支援地域/支援対象者/活動期間
■活動地域
石川県金沢市
■支援対象者
地震の影響で制服を必要としている被災地から避難してきた子どもたち
■活動期間
2024年3月1日~6月27日
活動地域や支援対象者の状況
当団体では制服リユース活動を行っており、避難先から通学する子供達に対する制服支援の相談が増えています。
石川県の制服着用率が全国平均の25%に比べて85%もあるため、まずは制服を準備する親御さんが多くいます。
一部の家庭では家が全焼したり、財布を持たずに避難してきたため、困難な生活状況にあることが報告されています。
余震が怖く、親から離れることが出来ない子供達もいるため、通学できていない子供達もいます。
そのため、制服を用意することで少しでも安心させてあげたいと話す親御さんもいます。
行政の援助条件は、[半壊以上][居住を構えること]等であるため、一部損壊や一時避難の子供達への支援が及んでいないのが現状です。
制服専門店や、制服メーカーからの支援がほとんどないため、当団体には多くの被災者からの問い合わせが寄せられています。
制服を無償提供することで、子供達が新しい学校に楽しく通えるようにサポートしていきたいと思います。
支援の内容・方法
▼対象者▼
避難してきた被災者家族 100家族 に対して、計620点の制服および学用品を提供しました。
▼活動場所▼
当団体活動場所 金沢市高畠1-4
▼実施内容▼
制服の無償提供、笑顔で学校に通うための制服サポート、学用品の提供など
▼具体的な活動概要▼
避難してきた被災者家族 100家族 に対して、子どもたちに必要な制服・体操服・ポロシャツ・ランドセル・カバンなど計620点の制服および学用品を提供しました。
学校へ通うお子様と一緒に活動場所へ来てもらい、準備した制服を試着してもらいました。適切なサイズを決めた後、提供する制服を選びました。
当団体が所有するメンテナンス済みのリユース品からも制服を提供しましたが、リユース品に希望されるサイズや種類の在庫がない場合が多かったため、事前に新品を購入し、提供しました。
これにより、被災者の子ども達が必要な制服を準備することが出来、新しい学校生活をスムーズに参加でき、笑顔で学校へ通うことが出来るようサポートしました。
■実施頻度、回数
2024年3月1日~2024年6月27日 52回
■告知方法
当団体HP SNS(Instagram、フェイスブック)
教育委員会・学校からの案内・自治体・社会福祉協議会・こども食堂・市議会議員、被災者からの紹介、制服メーカーからの紹介など
成果
私たちの活動は、避難してきた被災者家族が新しい学校生活にスムーズに参加できるようサポートすることを目的としています。
制服や体操服、などの無償提供により、経済的な負担を軽減し、安心して新しい生活を始められるよう支援しています。
親御さんや子ども達とコミュニケーションを取りながら、必要なものを提供し、親御さんの安心にもつながっています。
支援を受けた方々からは、以下のような感想をいただきました。
「2人分の制服を支援してもらい本当に助かりました!みんなと同じ制服を身につけて、嬉しそうに登校する姿を見れて、本当にありがたかったです。」
「2次避難中に小学校6年生用の制服、体操服、ランドセル、道具袋、シューズ袋、文房具や水など支援して頂きました。中学校進学の準備を心配していましたが、中学校の制服一式も支援して頂きすごく助かりました。丁寧に対応してもらい安心してお任せ出来ました。SMSでの支援情報もとても助かっています。」
私たちの支援が多くの方々の生活に役立ち、心に響いていると感じています。今後も多くの方々が安心して新しい生活をスタートできるよう、支援活動を続けてまいります。
考察
- 効果的な支援の提供、避難してきた被災者家族や子ども達に対して、制服や学用品を無償提供することで、経済的負担を軽減し、生活再建をサポートしています。
- コミュニケーションをとりながらの支援活動
被災者家族と直接交流しながら支援を提供する形式をとっています。試着によって適切なサイズの制服を相談しながら選ぶ間に、保護者の方の悩みを聞く機会も増えます。突然の引越しで、学校のルールなどもわからない、ママ友もいない場所で、私たちが寄り添いながら話をすることで、経済面だけでなく精神面でも安心感を提供しています。 - 今後は、他の地域や教育機関との連携を強化することで、より多くの被災者を支援することが可能になります。クラウドファンディングや企業とのパートナーシップを強化し、安定した資金源を確保することを目標にしていきます。
- メンテナンスやクリーニングのプロセスを見直し、リユース品の品質向上をおこない、より良質な制服を提供するように努力します。
- SNSを活用し、支援の存在を広く周知し、より多くの被災者が支援を受けられるようにします。活動の改善点を見直し、今後の支援活動の更なる発展を目指します。