公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

令和6年能登半島地震支援プロジェクト「無料オンライン学習支援」

認定特定非営利活動法人 キッズドア

被災した子どもの学びや育ちの支援活動助成

令和6年能登半島地震で被災した子どもの学びや育ちの支援活動助成 活動報告

代表者名
渡邉 由美子
事業名
令和6年能登半島地震支援プロジェクト「無料オンライン学習支援」

支援地域/支援対象者/活動期間 活動地域や支援対象者の状況 支援の内容・方法 成果 考察

支援地域/支援対象者/活動期間

■活動地域
 オンラインでつながる(石川県、富山県、新潟県、福井県)被災地域全域

■支援対象者
 現中学1年生~中学3年生、現高校1年生~高校3年生、浪人生(通信制高校などに通う高校3年生年代の方も含む)

■活動期間
 2024年1月30日~6月30日

活動地域や支援対象者の状況

■支援時の状況 
金沢市在住の浪人生1名から申し込みがあった。申し込み当初(3月下旬)では自宅天井にひび割れが生じていたが、5月中に修繕されている。 
対象生徒は有料学習塾には通わず、自宅浪人。現在は勉強しつつ週3程度でアルバイトを2時間程度実施している。

支援の内容・方法

★金沢市在住の浪人生1名
★オンライン(ZOOM)
★2024年3月29日(金)に本人と母親とオンラインで初回面談を実施。初回面談時、地震のため自宅が損傷し、学習環境を確保できていなかった(その後、修繕済)。加えて、自宅での浪人となるため勉強面は不安だったと話されていた。
志望校こそ決まっていたが、具体的な学習スケジュールを確立できていなかった。当初4月8日(月)から参加予定であったが、本人が「自動車免許取得を優先したい」とのことで免許取得が落ち着く5月からの参加となった。

・キッズドア学園オンライン初回オリエンテーション:5/11(土)19:00~20:00
・オンラインセッションは5/16(木)19:45~20:15、6/7(金)19:00~19:30、6/13(木)19:45~20:15、6/27(木)19:45~20:15の計4回(2週間おき)
*オンライン自習室は使用しておらず。 

■実施頻度、回数
生活困窮世帯の進学を希望する被災地域の中学、高校生世代を対象に、学習習慣の定着、学習方法のアドバイス、受験指導、入試や奨学金等に関する情報・戦略提供を、完全オンラインにて行う。サポート体制 は以下の通り。
Ⅰ オンラインセッション (2週に1回、1回30分)
Ⅱ 受験情報提供オンラインセミナー (月1回)
Ⅲ オンライン自習室&質問対応(土曜除く17:00~21:00)

■告知方法
弊団体HP、Facebook、X、Instagram、キッズドア・ファミリーサポート事業の登録者のうち被災地域に在住の方、子供の学び支援ポータルサイト

セッション中の写真
物資支援の写真
学習中の写真

成果

●申し込み時:自宅が損傷をしており、勉強できる環境を整えることが厳しかった様子が見受けられた。
●5月中旬:本格的に学習支援開始。塾に通っておらず、手持ちの問題集や教材が少なく、自宅浪人であることから不安な様子であった。
●志望校:支援が始まる以前から、第一志望校(青山学院大学)や行きたい学部はすでに決まっており、今後も変更はないと思われる。
●生徒の様子:参考書の使い方や毎日の学習ペースについての質問は生徒側から活発にしてきた。また月日が経過しセッションをこなす中で、勉強空間の確保(自宅修繕)、徐々に勉強時間確保や1日のスケジュール管理ができるようになったと感じる。6月下旬の現在、毎日6時間程度の勉強時間の確保をしつつ、アルバイトを週3,4日行うこととなった。
●本助成金終了後:引き続き学習支援を継続して行う予定。7月に模試受験予定。その結果をもって、第二以降の志望校や今後の目標決定を進めていく。
●石川県こどもの学び支援ポータルサイトへの掲載及び弊会のInstagram、Xにて広報活動をしていたが結局は1名のみの受講に留まった。

考察

●申し込み当初は勉強時間、空間の確保だけでなく、勉強方法、教材の使い方等の理解ができていなかった。通塾していないため、勉強面でのアドバイスをしてくれる大人がそばにいなかった。また、手持ちの教材が少なく、高校在学時の教科書やワークのみの状態だった。
●オンラインセッション開始直後の5月中旬から7月にかけて、生徒面談をオンラインで重ねることで、対象生徒の学習時間を確保すること(当初は毎日2時間程度だったが6月下旬現在、約6時間ほど確保)や不足している基礎的な学習教材を手元に届けることには成功したと感じている。また、徐々に効率的な学習ができているようで、問題を解く速度は上がっているようである。
●ただ、第一志望である大学には学力がまだ届いていない。引き続き、生徒面談を重ねることで、日々の学習進捗を確認しつつ効率的に学習を進めてもらえるように図っていく。また今後、応用問題が解けるように追加の学習教材の送付は必要になると感じている。

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