助成団体紹介
「ユースのリビング」被災や避難をしている中高生の居場所整備事業
一般社団法人 第3職員室
令和6年能登半島地震で被災した子どもの学びや育ちの支援活動助成 活動報告
- 団体名
- 一般社団法人 第3職員室
- 代表者名
- 眞鍋 知子
- 事業名
- 「ユースのリビング」被災や避難をしている中高生の居場所整備事業
支援地域/支援対象者/活動期間 活動地域や支援対象者の状況 支援の内容・方法 成果 考察
支援地域/支援対象者/活動期間
■活動地域
石川県金沢市
■支援対象者
能登地域から避難をしている中高生など概ね10代および金沢市に在住している中高生など概ね10代
■活動期間
2024年1月1日~6月30日
活動地域や支援対象者の状況
能登半島地震で被災した若者に対して、社会的な孤立や自死等へつながる精神的なストレスを緩和すること、そして多様な機会を提供することを目的とし、ユースワークの手法を用いたユースセンターを設置し、若者の学習支援、居場所支援及び相談支援を実施する。また、能登半島でユースワークを行う団体を支援するために複数団体で情報交換等を定期的に実施する事務局を担う。
支援の内容・方法
能登半島地震で被災した金沢市在住または金沢市に避難してきた若者を主要な対象として、長土塀青少年交流センター内で「ユースのリビング」を、また市内のコワーキングスペースにて「みんなの勉強部屋」と称し、居場所支援事業や学習支援事業、相談支援事業を実施した。
また、能登半島地震で被災した子どもたちを対象にユースワークをおこなう団体と情報交換を定期的におこなう事務局を担った。
-対象
能登半島地震で被災された中高生を中心とした10代(無料)
-開設日時場所
<ユースのリビング>2024年1月21日~現在も継続中、週数回
<みんなの勉強部屋>2024年1月15日~2月19日、月曜
-施設にあるもの
Wi-fi、貸出用PC(AI教材入)、自販機、文房具類、ボードゲーム類、お菓子、軽食、飲料など
-スタッフ
現&元塾講師や元教員、大学生など2名程度配置(総勢37名)
■実施頻度、回数
-居場所事業等
<ユースのリビング>2024年1月21日~現在も継続中、週数回
<みんなの勉強部屋>2024年1月15日~2月19日、月曜
-連携事業
2024年1月8日からほぼ毎週Zoom会議を、5月以降は隔週程度で実施。Slackにて日常的に情報交換や相談なども団体間で実施する。また、団体同士や外部連携先とも連携を促進する。今後被災したときに迅速に連携できる体制も同時に目指す。
■告知方法
チラシや法人SNS、避難所への情報提供などでユース世代に告知
成果
〇半年で述べ200人以上、実数57人のユースがゆーるのリビングやみんなの勉強部屋を利用しました。居場所としての利用や学習サポートとしての利用が多くありました。また、被害が大きい地域から避難をされてこられたユース世代等で、金沢市内でのつながりづくりの一助にもなりました。居場所内でイベントを定期的に実施することで、非日常の体験も提供でき、普段とは違うグループとの関りを持つこともできました。
〇石川県内のユースワークをしている団体と連絡会を実施市内のユースワークを実施している団体と定期的に連絡や情報を共有することによって、常に状況が変化している被災フェーズの状況や地域ごとの困りごとの共有をすることができました。また、リソースの共有やノウハウの共有を通して、1団体での支援ではなく、石川県で活動する団体として、面での支援の可能性を探りました。
考察
■今後の災害に備え、能登半島エリアでの連携強化とユースワーカーを増やす。今回の被災も、ユースワーカーとして動ける人が能登半島内に100人いれば、もっと早く柔軟にユースワークを実施することができた。被災してすぐに仲間たちに声をかけたが、動ける人はほとんどいなかった。また、通常時からユースセンターやユースワーク間での連携があれば、能登から金沢に避難してもユースは安心できたはずである。今回の被災を教訓に、平時からユースワークの充実と、連携を強化する必要があると強く思う。
■金沢と能登へのなめらかな接続。金沢に定住する人、能登に途中で戻る人、行き来する人、いろんな人がいると思う。そのどの人も、安心してコミュニティに入れるよう、居場所や機会が失われないように、その接続を意識してつくっていく。具体的には、金沢の既存の団体活用や学校と連携、能登のでのプレイカーの取り組みと連携、など、様々な連携を行い、ユースにとって移動が抵抗のないものにする。