公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2025事業紹介|入院中の小学生を対象にした、ライフアドベンチャー教育のモデルづくりと検証事業

一般社団法人 Child Play Lab.

病気・障がいを抱える子どもの学び支援

入院中の小学生を対象にした、ライフアドベンチャー教育のモデルづくりと検証事業


重点実行項目
①入院中のこども・ご家族を対象にした、入院中の過ごし方や潜在ニーズに対する実態調査の実施

②入院している小学生にあそびを届ける入院スターターキット「アドベンチャーBOX」の実施

③退院後も含めた切れ目のない地域モデルの作成における、候補地選定のためのワークショップ

助成金額
¥2,000,000

選考にあたっての評価点
実態調査を通して、入院中のこどもとその家族の実態や潜在的なニーズを明らかにする計画となっています。また、ライフアドベンチャープログラムに参加したこどもたちが、退院後に切れ目のない支援へつながるモデル地域づくりに期待します。

1)団体の紹介

全てのこどもたちが病気という経験を力に変えて、その子らしく生きていくことができる社会の実現を目指し活動しています。病気のこどもたちとともに歩むあそびのブランド「POCO!」では、治療期間をその子らしく過ごし、病気という経験を肯定的に捉えることができるように、

 ①「あそび」の直接提供
 ②こどもとあそびを取り巻く環境の整備

の、2点に力を入れて取り組んでいます。


2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)

私たちは、「病気のこどもにとって、本質的に病気を乗り越えられる環境が整備されていないこと」に課題を感じています。入院中はもちろん、退院できたとしてもその後の生活にうまく馴染めず、「自分はみんなと違うんだ」「普通じゃないんだ」と、病気が否定的な体験として心に残り続け、彼らの未来を閉ざしてしまうことも少なくありません。

そんなこどもたちが、病気という経験を力に変えてその子らしく生きていくためには、新しい人やものとの出会い・自らの意思で選択しやりぬく体験・誰かのためになるつながる、これら3つの時間が必要であると考えます。そこで、病気という体験を力に変えていくレジリエンス力、そして自らの人生の体験に自分なりの物語を紡ぎながら新たな道を切り開いていく真のアントレプレナー精神、この2つを組み合わせた力を養うプログラムを提供します。

具体的な実行内容としては以下のとおりです。前述のプログラムの内容や効果検証方法を磨くことを目的とした「実態調査」を行いながら、弊社オリジナルの絵本と工作キット『アドベンチャーBOX』を中心とした「あそびの提供」を行います。またそのようなこどもたちを入院中だけでなく退院後もサポートするための基盤作りを「院内/地域でのワークショップ開催」を通じて行います。

3)事業を実行していく上でのポイント・抱負

昨年度学生団体から法人への一歩を踏み出した私たちは、思いを形にし、初めての挑戦を積み重ねてまいりました。「こどもたちの力に本当になれているのか」「自分たちのエゴではなく本質的な事業を届けることができているのか」という問いに日々向き合い続けながら歩んでおります。

2年目となる今年度は、これまでに得られた確かな仮説とこどもたちの笑顔を糧にさらなる活動を継続していくとともに、病気のこどもたちが必要とする限り事業を継続できるように組織基盤の整備にも励んでいきます。この重要な2年目という年をベネッセこども基金様とともに迎えられることとてもうれしく思います。引き続きご支援ご声援のほど、よろしくお願い申し上げます。

一般社団法人Child Play Lab.

代表理事 / Hospital Play Specialist

猪村真由さん

1999年生まれ。小学生の頃、友人を小児がんで亡くしたことをきっかけに、医療者を志し始め、慶應義塾大学看護医療学部に入学。NPOや行政でのインターンを経験後、2021年に病児のあそび支援を行う医療系学生を対象にした医療系学生のボランティアコミュニティを立ち上げ。
その後、2024年在学中に、小学生を対象にしたライフアドベンチャー教育のモデルづくりと検証事業を目的とした一般社団法人Child Play Lab.を創業。
現在は、病気を抱えて生きるこどもたちと共に歩む遊びのブランド「POCO!」を運営し、入院スターターキット「アドベンチャーBOX」の配布や、退院後の伴走支援「アドベンチャーASSIST」に従事している。

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