助成団体紹介
2025事業紹介|LTCのこどもと家族の状況を学びで改善する仕組みづくり〜他地域展開〜
特定非営利活動法人 北海道こどもホスピスプロジェクト
LTCのこどもと家族の状況を学びで改善する仕組みづくり〜他地域展開〜
- 重点実行項目
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①こどもたちの探究心を育む、野外活動
- ②こどもたちのさまざまな想いに寄り添う、クラシックコンサート
- 助成金額
- ¥1,057,000
- 選考にあたっての評価点
- 2024年度助成事業を自主事業化し、助成金は広い北海道内の他地域で体験を提供するエリア展開に活用する点を評価します。各拠点で関係構築を行うことで、発展性を高め、モデル的な取り組みになることを期待しています。
1)団体の紹介
小児がんなど生命を脅かす病気と共にあるこどもが、どのような制限の中で治療にあたっているか、ご存じですか?病気のせいであちこち痛い。具合が悪い。重い病気だと分かっていて気持ちが沈む。抗がん剤を使った治療で、吐き気やだるさが続く。今日もお友達やきょうだいに会えない辛さ...。本来であれば、自由に遊び、学ぶ機会が、長期入院治療中のこどもたちは制限されています。私たちは、そんな治療中のこどもが、治療中であっても自由に好きなことをしたり、叶えたい目標に向かって希望を持てるような環境をつくりたいという思いで活動しています。
2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)
私たちは、病気と共にあっても、自然のなかで遊び、体いっぱいにエネルギーを感じること。小さな発見に心踊らせ、家族で感動を体験できることを大切にしています。これまでの家族アンケートでは「入院治療中ずっと病院で過ごしていたので、自然の中での遊びや学びの体験をこどもにさせることができなかった。自分達だけでは踏み出しにくかったけど、ここならプロのガイドさんや看護師がいてくれて安心。」というお声を多くいただきました。また、今回の助成では、これまで実施してきた地域だけではなく、他地域でも実施します。その理由は、
・これまで参加できなかったこどもと家族に繋がりたい。
・他地域でも病児やきょうだい児の特性を理解し、共に活動する仲間を増やしていきたい。
という目標があるからです。
野外活動だけではなく、冬季にはクラシックコンサートを開催。音楽を聞いて感じる様々な自分自身の感情と向き合う時間を持つことで、自分の感情を閉じ込めることなく素直に表現できるようになることを目指します。また病児ときょうだい児が、病気や、もやもやする気持ちを一旦忘れて過ごすことができる居場所、家族が同じような状況の家族がいることを実感し、孤独を感じない時間や、この集いを通じて寄り添える友達を見つけることができる居場所を、一緒につくってゆきたいと思います。
3)事業を実行していく上でのポイント・抱負
生命を脅かす病気と共にあるこどもが、病気のことを忘れて過ごすことができる時間。
きょうだい児が、自分の状況を友達に分かってもらえない悲しさ等から少し解放されて同じようなきょうだいさんがいることに気がつく時間。新たな友達ができる時間。
家族が、将来の不安を少し忘れて、こどもの成長を見守ることができる時間。
そして家族みんなが、笑顔で「今日は楽しかったね!」と言い合えるときをつくっていきます。
また、対象となる家族だけではなく「地域」に一緒に考え活動できる仲間を増やしていくことで、この活動を持続可能な団体へと成長させていきたいです。
日々成長発達を遂げているこどもたちに、思いっきりチャレンジできる場の提供をし続けます!
奥田 萌さん
制作会社と広告代理店にて広報・企画・ディレクション業務に携わった経験を活かし、北海道に「こどもホスピス」をつくるためのイベント企画運営・広報担当ボランティアとして2018年より活動に参加。生命を脅かす病気や障がいとともに生きるこどもたちと、そのきょうだい・家族が「自宅」と「病院」以外でも安心して過ごせる居場所をつくることを目指し、地域・医療・福祉・教育・文化をつなぐ活動を展開中。また、誰にとってもバリアのない、インクルーシブな社会の実現に向けて「心のバリアフリー」普及活動や講演活動にも取り組んでいます。