公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2025事業紹介|小児がんのこどものリーダーシップ育成事業

特定非営利活動法人 エゴノキクラブ

病気・障がいを抱える子どもの学び支援

小児がんのこどものリーダーシップ育成事業


重点実行項目
①スタディ・フレンド

②エゴノキワークショップ

③小児がん心理師ネットワークの形成

助成金額
¥1,996,050

選考にあたっての評価点
専門性が高く、課題が的確に把握され、具体的な計画となっています。小児ガンの晩期合併症による知的能力の変化に対する学校での合理的配慮を進めるための計画として、実行可能性が高いことを評価します。

1)団体の紹介

エゴノキクラブは、小児がんを経験したこどもたちが秘める可能性を引き出し、困難を乗り越えて社会に貢献できる力強い存在へと成長するためのサポートを提供する温かいコミュニティです。私たちは、社会の善意をこどもたちの成果に結びつけ、エゴノキの樹が太陽に向かってしなやかに成長するように、互いに支えあっていくことを大切にしています。このコミュニティは、彼らの未来に希望と勇気を育む場所であり、彼らが社会で活躍できるようにともに歩んでいくことを目指しています。


2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)

今回の助成により、3つの事業を実施します。一つ目は「スタディ・フレンド」です。病気の治療による学習機会の損失を補い、学ぶ喜びを再発見するために、英語のフレーズや国語の音読を楽しみながら、日本の歴史や文化に触れる課外活動も行います。二つ目は「エゴノキワークショップ」です。治療後の進学や就労に向けて、こどもとその家族に最新の情報とスキルを提供することを目指します。三つ目は「小児がん心理士ネットワークの形成」です。小児がんの領域で標準化された心理的支援が提供されるよう、公認心理師をワークショップに招き、専門的な支援を提供できる体制を整えます。

3)事業を実行していく上でのポイント・抱負

今回の事業を実行するにあたり、特に注力したいのは、こどもたちのニーズに合った支援の活用をサポートすることです。治療後の学びや進学、就労に向けた支援はもちろん、心理的ケアや社会制度の活用方法など、こどもたちが直面する課題に対して、効果的な対応方法を広めていきたいと考えています。また、専門家のネットワークを強化し、こどもたちの声を直接聞きながら、協力し合い、一貫したサポート体制を整えることが重要です。これにより、こどもたちが安心して未来に向かって踏み出せる環境を作り、その可能性を最大限に引き出せるよう尽力していきます。

特定非営利活動法人エゴノキクラブ

理事長

佐藤聡美 さん

聖路加国際大学公衆衛生大学院・准教授。専門は小児がんのこどもたちの認知機能に関する臨床および研究。2010年より、小児がんの治療を受けたこどもたちを対象に、課外活動や医療情報の提供を目的としたワークショップを実施する自主サークルを主宰。こどもたちやその支援者たちの声に応えるかたちで、2021年にNPO法人エゴノキクラブとして法人化。現在は、小児がん経験者が社会の中で自信を持って活躍できるよう、リーダーシップ育成事業を中心としたさまざまな支援活動を行っている。

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