助成団体紹介
2025事業紹介|経済格差を始めとする教育格差をなくすために、北海道全域に学習支援を届ける大学生人材ネットワークを構築する事業
特定非営利活動法人 地域子育てネットすくさぽ
経済格差を始めとする教育格差をなくすために、北海道全域に学習支援を届ける大学生人材ネットワークを構築する事業
- 重点実行項目
-
①釧路圏大学生説明会を開催
・教育委員会(帯広・清水・釧路など)+大学生の不登校勉強会を開催 - ②先行実施のすくサポート事業(帯広・清水町)の作り込みを強化し今後のモデルとなる様に精度を高める
- ③無料対面学習支援の質の向上と行政委託(北海道教育委員会を想定)の道筋をつける
- 助成金額
- ¥3,172,080
- 選考にあたっての評価点
- ●課題意識に基づいた堅実な問題解決方法を選択している点を評価します。
- ●特に、北海道の地理的状況に着眼した支援の仕組み(遠隔地支援)を具体的に計画されている点を高く評価します。
1)団体の紹介
私たちは経済的な理由で学習機会の格差が生まれてしまう現状を変えていきたいという想いで、特に勉強が苦手な子を対象に無料対面学習支援の活動をしてきました(北海道帯広市・音更町・幕別町)。近年では不登校の子を対象に、学習支援機能を備えた居場所づくりをオンライン学習支援という形で進めています。この事業の目的には経済的な理由はもちろん、不登校の子の学習機会の確保や社会的資源の乏しい北海道の遠隔地域の子達への支援を充実させることで、居住地域による教育機会の格差を解消したいという想いも含まれています。
2)今回助成を受ける事業の紹介(課題、実行項目)
課題:
日本全国で不登校の小中学生の数は34万人を超えています。行政主導の教育支援センターの設置は、自治体の規模(人数や財政規模など)によって進まない状況にあります。また、民間のフリースクール等の施設には行政からの資金的な後押しはごくわずかで、利用する家族等には経済的な負担が大きくのしかかる状況にあります。
実行項目:
①「オンライン学習支援+現地の居場所づくり(リアルの場づくり)」のハイブリッド型の不登校支援事業である「すくサポート事業」の設置と拡大。
②大学生人材ネットワークを構築し支援人材の確保と、教員志望の学生の成長の機会を創り出す仕組みづくり。
3)事業を実行していく上でのポイント・抱負
この事業は北海道の広域にわたって活動範囲を拡げていくことができます。行政や学生、大学教授などにこの意義がしっかりと伝わり賛同者を増やしていくことが最大のポイントだと考えています。そのためには現地に赴き、実際に対面でコミュニケーションを重ねることで理解を深めてもらうことが重要です。また、自治体の状況に合わせて「オンライン学習支援」のみの導入も可とすることで、小規模の自治体への支援も小額から可能となり、導入件数を増やしていくことも重要であると考えています。この事業は活動拠点の十勝帯広から道東、全道へと拡げていくものであることから、現地の方と良くコミュニケーションを取り十勝で得たノウハウだけで推し進めて行かないようにしなくてはならないと感じています。
大澤 浩介さん
北海道帯広市で16年間進学塾で講師をしていました。その経験から「経済的理由で学習機会に差が出ない様に」と思い、無料で対面学習支援を始めたのが、法人設立へ向かうきっかけとなりました。以後、不登校のこどもの支援のために教育行政と連携しながらオンラインを使った学習支援環境の整備に取り組んできました。また、発達障害のこどもたちへの取り組みとして、放課後等デイサービス事業を運営しています。さらに、この間個人事業として「オンライン家庭教師さざれいし」を開業し、不登校で学習が大幅に遅れているこども達への支援も行っています。