プログラム活用事例
防犯 【樟葉西校区コミュニティ協議会(枚方市)】地域の連携で子どもたちを見守る! ~児童向け、保護者向けの安全セミナーを同日開催~
樟葉西校区コミュニティ協議会(枚方市)
とある土曜日、枚方市立樟葉西小学校では、年一回の学校開放日に行われる授業の一環として、体育館を会場に児童対象の安全セミナーが開催されました。
講師を務めるのは、本サイトの監修をいただいている、うさぎママのパトロール教室主宰、安全インストラクターの武田信彦さんです。PTAのみなさんがサポートして、楽しい雰囲気の中で行われました。授業参観で来校した保護者も見学しています。
「ひとりにならない」、「よくみる」「よくきく」、「つたえる」「にげる」。クイズや実技を交えて、子ども自身が自らの安全力を高めるコツを武田さんが伝えていく授業に、子どもたちは熱心に聞き入っています。
この授業が終わった後、校内にアナウンスが流れました。今度は、安全な地域づくりを目指すための大人対象の講演会が開かれるそうです。会場となった図書館では、フロアいっぱいにイスを並べていましたが、すでに満席となっています。
子どもたちの保護者のみならず、地域で防犯パトロールなどを行うみなさんなども参加。子どもたちへの授業に続いて講師を務めた武田さんの話に、地域の大人たちは資料を手に真剣に聞き入っています。講演のテーマは、「一般市民ができる防犯とは」。地域の大人たちが、熱意をもって本気で子どもの安全について取り組んでいる姿勢が伝わってきます。この学校開放日は、授業参観のみならず、地域全体で子どもの安全を考える良い機会となっているようです。
今回の安全セミナーや講演会を企画・運営したのは、「樟葉西校区コミュニティ協議会」のみなさん。枚方市では、平成9年に枚方市コミュニティ連絡協議会が設立され、平成17年には市内全45小学校区で「校区コミュニティ協議会」が活動を開始しました。各校区では、地域特性に合わせて、さまざまな取り組みが行われています。
講演会の後、樟葉西校区コミュニティ協議会のみなさんにお話をうかがいました。
(樟葉西校区コミュニティ協議会のみなさん。お花の世話も活動の一環)
枚方市では、小学校区を基本単位としたコミュニティづくりが推進されてきたこともあり、校区コミュニティ協議会のみなさんは「地域の拠点は学校」という感覚を持たれているそうです。協議会では、子どもの安全をはじめ、防災や交通安全、各種イベントなど、さまざまなテーマで部会を運営しており、各ミーティングが学校で行われることも多いとか。そうした部会のひとつが、今回の講演会の企画を行った「防犯部会」です。
樟葉西校区コミュニティ協議会会長の末岡妙子さん、そして防犯部会のみなさんは、地域での取り組みについて、
「<子ども>と<防犯>が、地域全体の課題です」と、おっしゃいました。
このため、協議会の防犯部会が中心となりながらも、子どもの安全について「みんなが一緒にやる」ことを重視して、学校、PTA、おやじの会、地域のみなさんが一丸となった取り組みが行われています。
ちなみに、各イベントの開催のほかに、登下校時の児童の見守り、さらに長期休みには夕方・夜間の防犯パトロールなどが、地域のみなさんによって自主的かつ継続的に行われてきました。
(夜間のパトロールの模様)
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また、見守りや防犯パトロールをするなかで、逆に子どもたちから高齢者の方の情報を得ることもあるそうです。本来、子どもたちの安全のための活動が、地域内でのコミュニケーションの活性化や、高齢者の見守りにつながる効果も生み出しているようです。
協議会のみなさんは、口々におっしゃいました。
「子どもの笑顔があるところに幸せがある!」
「子どもが元気であれば、街も元気!」
子どもを見守る熱意と行動力、そして連携する力こそが、この樟葉西校区の安心・安全なコミュニティづくりの底力になっていることを感じた、今回の訪問となりました。