公益財団法人ベネッセこども基金

プログラム活用事例

ネット ネットのトラブルが身近に。くり返し安全指導をしています

大阪府 貝塚市立津田小学校

子どもの安心・安全を守る活動

『SNSでの誤解やトラブル事例。3年生と4年生で理解度が変わることを実感しました。』

報告者
教務 藤原先生
実施日時
令和2年12月17日(木)、21日(月)
参加者
3年生~4年生児童 66名、教職員

<目的>

スマートフォンやゲームなどインターネットの利用は低学年にも広がってきています。高学年ではトラブルも身近な問題になってきているため、昨年度は外部講師のかたを招いて3年生以上の児童でお話を聞きました。また、インターネットの使い方について高学年の児童が集会で発表したこともありました。

今回、ベルマーク財団から届いたチラシを見て教材を申し込み、冊子とスライドを使ってインターネットの安全な利用についての指導を3・4年生向けに行いました。

<内容>

講師用プログラムに沿って、45分間の授業を行いました。

3年生の授業では、SNSで文字だけのやりとりで友達同士のコミュニケーションに誤解が生じるトラブル事例について、何となくはわかっても、どのような誤解が起きてトラブルになったのか説明できない児童もいたので、ていねいに指導しました。

3年生の授業。モニターにスライドを映してトラブル事例について考える。

4年生の授業では、誤解を招くSNSのコミュニケーションについて、原因などを的確に説明することができていました。また、ゲームに熱中して夜中までやってしまう場面では、その時の気持ちがわかるという児童もいて、時間を守ることは自分のためだということをくり返し伝えました。家でゲームの時間を決めて使用しているという児童もいましたが、決まっていない場合はおうちの人と一緒に時間を決めて行うように話しました。

4年生の授業。ゲームの長時間利用などについて考える。
振り返りを記入する4年生。

<感想>

児童

  • SNSのところが心に残りました。どんな時でも思いやりをもつことが大事だと思いました。インターネットを使っていると、危ない目にあうこともあるので、使っていいかどうかを家族に確認することも大事だと思いました。(3年生)
  • 前までは、インターネットでうそをつく人なんていないと思っていたけれど、そうじゃないんだとわかりました。時間や場所を決めて使うことが大切だと思いました。何かわからないことがあったら、家族に相談するようにします。(3年生)
  • 内容としては聞いたことのある話でしたが、あらためて聞いてよくわかりましたた。一つの言葉が、相手の気持ちを一瞬にして変えてしまうことがあるのだとわかりました。インターネットは便利だけど、トラブルやうそに巻き込まれることもあり、少しこわいと思いました。(3年生)
  • 自分ではいい意味で言ったつもりでも、相手にとっては嫌な思いをすることがあるとわかりました。相手の気持ちを考え、わかりやすい表現を使うことが大切だと思いました。また、やっていいかどうか迷ったときには、両親に相談しようと思いました。(4年生)
  • インターネットでは、簡単にうそがつけることがわかりました。また、使う時間を決めても、守れなくなってしまうのもわかる気がしました。次からは母とゲームの時間を考えたいと思います。インターネットは自宅のみで使うことや、食事の時間には使用しないことなどを守ろうと思いました。(4年生)
  • 私は、インターネットがおもしろくてつい長時間使用してしまうことがあります。今日の勉強をして、時間が経ったらいいところでもやめようと思いました。また、インターネットで知らない人とは関わらないようにしようと思いました。(4年生)

教員

  • SNSでのトラブル事例では、誤解にすぐ気づく児童、何が問題なのかわからない児童、すぐにそれはダメと反応する児童と、さまざまでした。3年生にとって、そのことをわかるように説明するのは少し難しく、時間をとってたくさんの児童の意見を聞いていくことにしました。すると、みんなだんだんと説明もできるようになり、初めはよくわからなかった児童も理解することができました。相手のことを思いやるということはわかっても、どうすればわかりやすく伝えられるかというのは、3年生にとって意外と難しいのだと思いました。4年生になると、すれ違う気持ちがすぐに理解でき、スムーズに説明することができていました。3年生、4年生の段階で、今回の安全教室を行えたことはとても意義がありました。今後もくり返しインターネットについての安全教室は行っていきたいと改めて思いました。


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