プログラム活用事例
防犯 低学年の児童が自分の安全を守る判断ができるよう指導
三重県 津市立一志西小学校
『話し合いを取り入れながら、どんなときが危険か、どう行動したらよいか、みんなで考えました。』
- 報告者
- 1年生担任 西村先生、中川先生
- 実施日時
- 2020年12月21日(月)
- 参加者
- 1年生児童 57名
<目的>
登下校時や帰宅後の外出時の安全指導は入学当初から折に触れて行っています。日ごろから、交通マナーを守って歩くこと、地域の方にしっかりあいさつをすること、不審だと思われる人や事柄には近づかず、心配なことがあればすぐに近くの大人に相談することなどを指導しています。今回は、2学期の初めに行った「誘拐防止教室」の内容と関連づけての授業を行った。
<内容>
学活の時間に教材の冊子を配り、45分間の授業の中で30分間ほど使って学習を行いました。冬休みを目前にし、家族と離れて友だちと遊ぶ機会や外出する機会もあることを考え、困らないようにするにはどのような意識で外出するとよいか、もし困ったことがあればどのように助けを求めればよいか、など具体的に場面を想定して話をしました。
保護者が日中いる家と、仕事等で家を空けていることが多い家とそれぞれの置かれた環境が違うので、家族と約束をして何時から何時まで外出して遊んでよいか、家庭のルールはどうなっているか、などについて話し合いをしました。
教材の冊子については学年通信で紹介し、家族といっしょに読む機会を持ってもらうようお願いしました。
(指導展開)
1 冬至になると暗くなるのが早い。
暗くなるとどんな危険があるかな。
→不審者に連れて行かれるかもしれない。
2 学校や家の中にいるときは、大人が守ってくれる。
でも、子どもだけのとき、守ってもらえないこともある。
→「自分の命は自分で守る。」
3 そのために、どんなことに気をつけたらいいかな。
→「1人にならない。」
1人になるのはどんなときかな。
→「下校で友だちと別れた後。習い事。おつかい。」
4 1人でいるときは、心の「安全スイッチ」をオンにしよう。
どんなことに気をつけたらいいかな。
①まわりをよくみる。まわりをよくきく。
(目や耳で、周りの様子を探ろう。)
②さわられない、つかまれない、きょりをとる。
(つかめない距離を保とう。 ※模範を見せる)
5 こんなとき、どうする?
(写真を撮ってもいい?お菓子食べない?猫を見ない?ゲームあげる。お母さんが呼んでいるよ。かわいいね、こっちおいで。)
①「できません!」と言う。
②こわいとき、いやなときは、にげる!
(周りの家、学校、交番、病院、スーパー、児童館など)
③「たすけて」をつたえよう!
④防犯ブザーを鳴らす。
6 「いかのおすし」ってなんだっけ?(6月に習ったことの復習。)
いか...行かない、の...乗らない、お...大声を出す、す...すぐ逃げる、し...知らせる
7 今日分かったことや、気をつけようと思ったことを書いて交流しよう。
<感想>
児童
- 一人ではあぶないこともあるので、お父さんやお母さんと約束をして守りたいと思います。
- 知らない人にはついていかないようにします。だけど、家の近くのおじさんやおばさんもいるので、あいさつもしたいです。
教員
- 幼稚園や保育園のころとちがい、小学校では自分で登下校するので、とっさのときに判断を迫られることもあります。そのようなとき、より安全な方法を選べるように日ごろから指導していますが、今回はわかりやすい教材で改めてしっかり確認できたのでよかったです。