公益財団法人ベネッセこども基金

プログラム活用事例

ネット ネット使用のルールを各自で考え、安全意識を向上

群馬県伊勢崎市立豊受小学校

子どもの安心・安全を守る活動

『一人ひとり、自分のルールを真剣に考え、保護者と確認することができました。』

報告者
情報主任・3年生担任 小幡先生
実施日時
2021年7月12日(月)~20日(火)
参加者
3~6年生児童 355名

<目的>

GIGAスクールにより一人一台タブレットが配備された状況や、昨今のSNSやゲーム機によるトラブルのニュースなどを鑑み、子どもたちがこの先トラブルにあったり巻き込まれたりするリスクを軽減するため、各学級で指導の時間を取りました。ゲーム機やタブレットを扱い出す年齢として中学年以上を対象に、トラブルが増えるであろう夏休みに間に合うよう時間を設定し、実施しました。

<内容>

いただいた冊子に沿って、高学年は1コマ45分、中学年は夏休み前の学活と合わせて25分ほどの授業を行いました。

文字だけでのやりとりで起こる誤解について学ぶ

中学年では「ルールを守れている」と自信をもっている児童の割合が高く、また、家庭でルールを定めている割合も高い状況でした。一方、チャットやSNSなど、顔が見えないことによる受け手の感じ方の違いについては年齢的にも意識できていない児童がほとんどでした。ネットでのやりとりにおいて誤解が生じる可能性があることを事例とともに説明すると、納得したように何度もうなずいていました。

冊子をもとに、トラブル事例を学ぶ

高学年になると、「つい保護者との約束を破ってしまう」、「使いすぎて保護者とケンカになった」など問題が生じている傾向にありました。そのことから、高学年では冊子に沿った授業に加え、「我が家のルールを決めよう」というめあてを定め、授業を行いました。いただいた資料の最後のページを元に、豊受小独自の形式でワークシートを用意し、誰も嫌な思いをしないような使い方を考えました。ワークシートはまず自分で記入し、保護者のコメントとサインを記入してもらって提出する形式にしました。その授業の中だけで終わりにならないよう、家庭と連携することでモラルの向上につなげていくのがねらいです。保護者に見せ、納得してもらうことを意識して書くため、児童一人ひとりが真剣に取り組んでいました。

具体的なネットのルールを一人ひとり考え、記入

<感想>

児童

  • ゲームのボイスチャットで友達と話しているとき、相手が怒っているのかわからないことがありました。ぼくも今度から顔が見えなくてもちゃんと気持ちがつたわるように話したいと思います。(3年生)
  • つい時間を守らずに使ってしまって親に怒られることがあるので、きちんとルールを守って使いたいと思います。(4年生)
  • インターネットのうその情報にだまされそうになったことがあります。何でもすぐに信じずに、ちゃんと自分で調べたいと思いました。自分はうそを書きこまないようにしたいと思いました。(5年生)
  • ルールを守って使うこと、危険なサイトを見たり知らない人とつながったりしないことが、自分の身を守ることなんだとわかりました。(6年生)

教員

  • 冊子でネットのトラブル事例を学び、「自分でルールを決める」という活動につなげられたのが良かったと思います。自分で決めることで、ルールを守ろうとする意識を高めるのではないかと思います。(6年生担任)
  • 今の時代は子どもたちがインターネットに触れる時期が早いので、事例とともに危険やトラブルのもとを話すことができて良かったです。子どもたちの反応も新鮮で、効果を感じました。(3年生担任)

SNSでこの記事をシェアする

一覧に戻る