公益財団法人ベネッセこども基金

プログラム活用事例

ネット 学年に合わせてパワーポイントをアレンジして指導

岡山県 津山市立喬松小学校

子どもの安心・安全を守る活動

『1時間で「ネットモラル」「ネット依存症」のことが指導できるのが魅力です。』

報告者
養護教諭 原本先生
実施日時
2021年10月~11月
参加者
1年生児童6名、2年生児童6名、3年生児童4名、4年生児童11名、5年生児童9名、6年生児童13名

<目的>

高学年を中心に、オンラインゲーム・動画の長時間使用、またチャット機能やSNSでのトラブルが身近なものとなってきています。その背景には、児童自身が「なぜ長時間利用をしてはいけないのか」「どうしてトラブルになるのか」ということを十分に理解しきれていないという現状があるように思いました。そこで、「ネット依存症」「ネットモラル」についてまとまっている安全教室の教材を使用して、1~3年生は予防として、4~6年生は自身の生活と照らし合わせながら学習するきっかけにとしてもらうため、教材を活用して実施しました。

<内容>

1・2年生には15分間の指導を実施しました。オンラインゲームでの課金は保護者と相談してからにすること、ネット依存症になると困ることの2点について、講師用プログラムを一部編集して指導をしました。少し難しい内容でしたが、児童は「ネット依存症」という言葉を覚え、教師と長時間使用しないようにする約束をしました。

3~6年生には45分間の授業を実施しました。「何でくるの?」「かわいくない?」といったSNS上での「言葉の行き違い」によるトラブルでは、「送信する前にしっかり確認が必要だ。」と多くの児童が発言しました。「写真や動画」によるトラブルでは、個人情報や著作権などにも触れました。

「ネット依存症」の動画を見て、身近にネットを使いすぎている人がいると気づく児童もおり、身近なこととして問題意識を持ってもらえたと思います。
振り返りシートでは、「時間のルール」について記入をさせ、これからの生活につながるようにしました。

授業のようす
大事なことをメモ
重要なところにマーカー

<感想>

児童

  • LINEなどのやり取りでは、相手の気持ちを考えることが大切だとわかりました。インターネットやゲームに時間を使いすぎてはいけないということもわかりました。
    これからは、約束したことは破らずにちゃんと守る。メディアの時間は30分までにする。
  • ゲームやスマホをたくさん使っているとネット依存症になってしまうので、時間を決めたほうがいいと思いました。メディアの時間は30分~1時間までにしたいと思います。
  • 家に帰ったら勉強して、メディアを使うのは1日1時間までにする、家の人と相談して使う、などを守りたいと思います。またオンラインゲームでは、友だちと一緒にやりすぎない、知らない人とやらない、アイテムがあっても買わない。どうしても欲しいときは家の人に相談する、などに気をつけようと思います。

教員

  • 1時間で、「ネットモラル」「ネット依存症」のことが指導できるのがとても魅力的でした。また、パワーポイントで作成されているため、発達段階に合わせて編集ができ、とても助かりました。一から授業準備をしようと思うと大変ですが、手軽に指導ができてありがたかったです。他の学校にもすすめようと思います。

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