プログラム活用事例
ネット 中学進学を控えた6年生に改めてネット指導
大阪府 大阪市立柏里小学校
『中学ではスマホに関するトラブルが増えるため、危機意識をもてるよう今の時期に実施。』
- 報告者
- 6年生担任 草野先生
- 実施日時
- 2022年2月10日(木)
- 参加者
- 6年生児童21名
<目的>
今年度、 LINEの出前授業をリモートで受講してはいるものの、本校児童のほとんどが進学する公立中学校の生活指導担当者から、トラブルの7割ほどが携帯電話に関することだと聞いていました。
児童にとってもLINEやゲーム内の通信でのトラブルは身近なものとなっていること、他校の児童や知らない人とのやり取りをするリスクも考えられることなどから、大きなトラブルに巻き込まれないよう、中学生になり交友関係が広くなる前のこの時期に指導を行うべきと考え実施しました。
<内容>
配布していただいた45分版のプログラムに沿って授業を実施しました。なんらかの機器で他者とのやり取りは全ての児童が経験しており、その中で、言葉の受け止め方による誤解が生じた経験のある児童も少なからずいたので、プログラム内の「なんで来るの?」についての事例に改めて納得する姿が見られました。
さらに、ではどうすればよかったかを全体で考えられたことは、児童にとって良かったと感じられました。実際に送信する前に内容が適切かを考えるのは難しいようにも思えましたが、相手の反応がおかしい時に「どうしたの?」などの問いかけはできるだろうと感じられました。
<感想>
児童
-
言葉が同じでも勘違いが起きることがあるということはわかっていましたが、会話の流れで理解できるだろうと思っていました。しかし今回の授業で、途中から参加した人には伝わりにくいこともあるということがわかりました。
また、時間や場所などメディアを使用する際のルールを守らないとゲームなどの依存症になりやすく、一旦なってしまうと自分一人では抜け出すことが難しいこともわかりました。 - インターネットはとても便利なのでいつも使っていますが、使い方を間違えると事件に巻き込まれるなどとても危険なものだということがわかりました。よくわからないメールやメッセージは開かないこと、よくわからないサイトには入らないことが大切で、「おかしい」と感じたら一人で抱え込まずに親や信頼できる大人に相談するようにしようと思いました。
- 自分が発信する文章や画像が、誰かのことを傷つけてしまわないか、発信する前に読み返したり考えたりしないといけないと感じました。普段から言葉の使い方に注意し、面白半分に写真を撮って投稿したりしないようにしようと思いました。
教員
- 授業でさまざまな場面について考えさせたり、安心ガイドブックの最終ページを参考にしながら家の人とゲームやインターネットのルールについて話し合ってもらったりと、中学校進学を控えるこの時期に効果的に活用することができました。
-
今回のプログラムを実施して感じたのは、児童たちの危機意識の低さです。事例を見て、気をつけようと感じている児童もいましたが、自分のことというより他人事のように感じているように見受けられました。
小学生向けのプログラムなので難しいのかもしれませんが、より危機感を持てるよう、ある程度シビアな実際の事例を盛り込んでいただいた方が良いのではと感じました。