公益財団法人ベネッセこども基金

プログラム活用事例

ネット SNSやスマホのモラルについて、PTA主催で保護者会時に注意喚起

東京都 世田谷区立多聞小学校 保護者会

子どもの安心・安全を守る活動

『保護者もITリテラシーを高めていくことが必要。スマホ使用の責任は保護者にあることや、使用の注意点を全学年の保護者に伝えました。』

報告者
PTA本部副会長 中北様
実施日時
2024年4月10日(水)、11日(木)
参加者
全校保護者 約600名(2日間計)

<目的>

数年前に本校PTAで運用している公式LINEにてトラブルが発生した経緯があり、昨年度より「初めてのスマホ安心ガイドブック」を保護者へ配布し、SNS利用時における注意喚起を行っています。 昨年度は高学年の保護者向けに配布をしましたが、今年度は学校側からの要請もあり授業でタブレットの使用が始まる新1年生の保護者へも対象を広げ、全学年の保護者へ配布を実施しました。 全児童の保護者を対象とし、家庭でのタブレットや携帯電話の使用状況などを今一度確認してもらうと同時に、SNSの利用におけるモラルについて認識を深めてもらうことを目的に実施しました。

<内容>

低学年(1〜3年生)、高学年(4〜6年生)の3学年ごとの合同保護者会にて、全保護者へ「初めてのスマホ安心ガイドブック」を配布。PTA会長による新年度挨拶の中で、冊子を利用しながらSNS利用における注意喚起を行う時間を設けました。

「初めてのスマホ安心ガイドブック」を全校保護者に配布
PTA会長より、SNSで起こるトラブルや保護者が気をつけることについて説明

その後クラスに戻り、学級でのお話の後、各クラス委員がガイドブックの内容を抜粋し説明を行いました。ご家庭でも、子どもと一緒に冊子を読みながら、スマホやタブレットを使用する際に気をつけるべきことなどを話してもらうようお願いするとともに、「子どもにスマホを持たせて使用させる場合、責任は学校ではなく保護者にある」ということもくり返し伝えました。

冊子は子どもも理解しやすい構成になっているので、各家庭で活用していただくようお願い
SNSトラブルが身近となった今、各家庭でスマホの利用ルール・マナーを考えることが必要

<感想>

保護者

  • まだ子どもにスマホを持たせていませんが、冊子を持ち帰りテーブルに置いておいたところ、子どもが自発的に読み始め、一人で読み進めていました。学校でタブレットを使用したり、親のスマホをいじったりすることも増え始める年齢ですので、子どもなりに関心のある内容だったのでしょう。カラーや挿絵が多用され、低学年の子どもでもとても読みやすく作られていると思いました。子どもにスマホを渡す時が来たら、我が家のスマホルールを子どもと一緒に決めたいと思います。(3年生の保護者)
  • クラスでスマホを持つ子ども同士がLINEでつながっており、グループLINEなどもでいているようですが、子どもによってはグループLINEに入りたくないと思う子もいて、以前そうした考え方のちがいからトラブルにつながったことがあるという話を聞きました。スマホというツールがあるがゆえのトラブルです。子どもがスマホを持つのが当たり前になってきているこの時代に子育てする親として、どうしていくべきなのか、とても考えさせられました。スマホを利用する際のルールやマナーを学ぶと同時に、人それぞれ、いろいろな考え方や選択肢があること、個人の考えを尊重することなどを子どもに教えていく必要があるなと思いました。(6年生の保護者)

講師

  • 今回保護者の皆さんへSNS利用の際のモラルや注意事項についての説明をするにあたり、自分でも冊子をじっくり読んでみて、SNSの危険性や注意すべき点などを再認識でき、自身の普段のスマホやSNSの使用について振り返るよい機会になりました。今や私たちの生活において切っても切れない必要不可欠なものとなっているインターネット。しかし便利さの裏側では、顔が見えないのをいいことに無責任なコメントで人を傷つけたり、人をだます詐欺などが横行しているのが現実です。自分の身を守るため、一人一人がモラルを持ち、ITリテラシーを高めていくことが必要だと痛感しています。

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