公益財団法人ベネッセこども基金

プログラム活用事例

ネット スマホを使う上での注意点を、児童が主体的に考える授業

北海道 札幌市立幌西小学校

子どもの安心・安全を守る活動

『スマホやタブレットを使い慣れてきた今だからこそ必要な指導だと思いました。』

報告者
主幹教諭 大藪先生
実施日時
2023年9月20日(水)
参加者
6年生児童36名

<目的>

スマートフォンを学級の半分近い児童が所持するようになり、ネット上のいじめ等のトラブルの心配も出てきました。保護者からも情報モラルの指導を要望する声が聞こえていることから、冊子を活用した授業を展開することとなりました。

<内容>

授業の導入として、スマートフォンについて学級に簡単なアンケートを取ることにしました。
Q1.スマホを持っていますか? → 36人中、14人が持っていると回答
Q2.スマホを使って何をしますか? → ゲーム、攻略サイト、SNS、GPS、カメラ、電子マネーと回答
Q3.スマホは便利ですか? → 36人中、22人が便利と回答

学級の半数近くの児童が自分のスマートフォンを所持

 スマートフォンをこれから使ってみたいと思う児童も多くいました。そこで、これから安全にスマホを使うために注意することをみんなで考えていきました。
 課題提示の後、いただいた冊子を読み込む時間を作り、読んだ中で、自分が一番気を付けていることは何かを問いかけました。

「初めてのスマホ安心ガイドブック」を読み込む児童

冊子を読んでいる時は、「これ、分かる~!」と共感している子や「これ、怖い!」と驚く子もいて、さまざまな反応を興味深く観察しました。

自分が気をつけていることを考えながら読むことで、理解を深める

冊子を読み込んだあとは、それぞれ気になる事案を発表したうえで、教師からどの事案も事件やトラブルにつながる危険があることを伝えました。「それでもスマホを使ってみたい?」と問い直すと、子どもからは「危険な面もあるけど、ちゃんと約束を守っていくことで、生活がよりよくなる。」というまとめへとつながりました。

授業の板書。何に気をつけてスマホを使うか、を考えた

今回の学習は学活の時間を使い、授業時間は30分程度でした。

<感想>

児童

  • 自分は大丈夫と思っていたけれど、冊子を読んでいると、自分もトラブルに巻き込まれそうで怖くなりました。でも、スマホは便利なものなので、ルールや約束を守って安全に使っていきたいと思いました。
  • まだスマホは持っていないけれど、いつかスマホを持ったときに大事なことを学習することができて良かったです。家族との約束は自分の身を守るために必要なんだと感じました。

保護者

  • 家庭だけでなく学校でもこのような授業をすることで、ルールやマナーをしっかりと定着できるのではないかと思います。もっと取り組んでほしいです。ネット上のトラブルや事件はいつ巻き込まれるかわからなず心配です。

教員

  • タブレットが一人一台支給され、ネット上のトラブルが増えてきています。使い慣れてきた今だからこそ、必要な指導ができる最適な教材でした。引き続き、学校と家庭で協力して安全なスマホの使い方を指導していく必要があると思います。

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