公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2021活動報告|2年目を迎えたてらこーち事業

特定非営利活動法人 暮らしづくりネットワーク北芝

経済的困難を抱える子どもの学び支援

2年目の助成期間を終え、実行項目の1つである「事業運営委員会の実態と工夫点」についてご報告いただきました。
事業の詳細などは以下からご覧ください。

助成事業紹介|地域で暮らす人たちが「出会い・つながり・元気」を求めて




2年目を迎えたてらこーち事業 2年目の事業運営委員会の活動内容 2年目の保護者との交流 1年間の総括 次年度に向けて

2年目を迎えたてらこーち事業

今年度のてらこーちは、小学2年生から中学3年生の子どもたちが計17名通いました。2年目も変わらず週4日の稼働で行いました。
2年目もコロナの影響で制限はありましたが、こどもたちはサポーターとの関係性も定着し、安心して通う事ができたのではないかと感じます。

今年度は中学3年生が3名おり、夏休み以降の進路決定前後の段階から不安定になる子も多く、学校、らいとぴあ、サポーターと連携しながら対応したり、進路決定から受験終了までの大変な時期に背中を押す事ができたのではないかと思います。

日々学習に励む姿を住民さん(特に集会所のある団地居住の方)にも見てもらいたいと、地域住民宅での学習トライアルも冬に行いました。
当日になって来れなくなった子もいましたが、いつもとは違う雰囲気での学習に緊張した面持ちを温かく見守って頂けました。

サポーター視察の様子
サポーター研修の様子

2年目の事業運営委員会の活動内容

今年度の運営委員会は、てらこーちに通う子どもたちの保護者の方や、地域住民の方の声を聞いたり、地域で学習を見守る意義について考える機会を持ちました。
地域の方からは自身のお子さんが子どもだった1980年代の頃の地域学習の話しや、今も当時の様子を重ねて子どもたちを陰ながら応援している、見ているよ、と温かい声を保護者に向けて届けてくださいました。
また、秋に実施した運営員会では、主に学校現場を中心とした各委員さんの困りごとも聞かれ、3月に実施したセミナーテーマである学校連携のヒントにつながりました。

2年目の保護者との交流

7月に行った保護者会では、日常の子育ての中の困りごとや、てらこーちを始めてからの子どもたちの様子や変化など、たくさんのエピソードが出てきました。

これまで勉強に興味関心のなかった子が、少し勉強が"楽しい"と思えるようになっている、など嬉しいお話しもありました。
また、家ではなかなか話してくれない子どもたちが、サポーターにはいろんな相談をしていることなどが分かり、家庭だけではない第三者の関係性が子どもたちの成長を見守っているという実感が少し持てた、という話しも頂きました。
直接サポーターと保護者が話せる貴重な場で、具体的な学習方針の確認や、家での送り出しについての確認などもあり、サポーターにとっても日々の学習支援を肯定的に捉えられる良い機会になっていました。

1年間の総括

日々のてらこーちの学習自体は、粛々とこどもに向き合い対応していくのですが、今年度はそんな姿と地域に住む住民さんとをつなぐ機会を持てたこと、また学校現場や保護者の困りごとなどをオンラインと言う形ではありましたが、武田緑さんを迎え学校連携、地域で子どもをみまもること、などをテーマに議論ができたことも大きな成果だと考えます。

また、1年通して成果指標モデルづくりに取り組んでいく中で、てらこーちに関わる職員がなぜこの事業が必要なのか、なにを目指していくのか、など、日常ではなかなか丁寧に話すことができなかったことを時間をかけ語り合い形にできたことは、地域教育と言うテーマに関わりながら働く職員にとって貴重な体験だったと感じます。

次年度に向けて

最終年は、やはり助成終了後の持続継続モデルの確立が一番大きなポイントになってきます。
保護者や運営委員さんとともにこの事業の意義や地域、はたまた箕面市の中でこういった取り組みがどうしたら持続していけるのか、などについて検討、方針を出していきたいと考えています。

特定非営利活動法人 暮らしづくりネットワーク北芝

事業担当者

埋橋 美帆 さん

まちづくりの拠点となるコミュニティスペースづくりや多様な人が集えるカフェのたちあげ、イベント企画等の企画開発業務に従事。2015年より連繋団体であるイーチ合同会社企画開発業務に携わったのち、2018年より指定管理施設である「らいとぴあ21(箕面市萱野中央人権文化センター)」にて組織マネジメントや地域教育部門コーディネーター、総合生活相談事業の相談員を務める。

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