公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2021活動報告|在日ブラジル人児童への発達サポート事業

特定非営利活動法人在日ブラジル人を支援する会(サビジャ)

経済的困難を抱える子どもの学び支援

1年目の助成期間を終え、実行項目の1つである「発達サポート事業」についてご報告いただきました。
事業の詳細などは以下からご覧ください。

採択団体一覧|2021年度<経済的困難を抱える子どもの学び支援活動助成>




発達サポートの概要と結果 発達サポートの取り組みから見えてきた実態 1年間の総括および次年度の取り組み概要と抱負

発達サポートの概要と結果

日本に住むブラジルにルーツを持つ子どもたちに対し、母語であるポルトガル語による発達サポートを行いました。ブラジル人心理士による心理相談や知能検査をもとに、子どもたちが抱える"困り感"を知り、保護者の方や学校と共有することで、子どもたちが一人ひとりにあった教育やサポートを安心して受けられるような環境作りを行いました。1年間を通して37人の子どもたちにサポートを行いました。

児童・保護者・学校の先生およびNPOサビジャ心理士との面談の様子

発達サポートの取り組みから見えてきた実態

サポートを通して、子どもに寄り添ったサポートを行うだけでなく、保護者や学校の先生たちも、"子どものためにどのような理解やサポートが必要なのか知りたいがどうしたらいいのか分からない"といった悩みを抱えていることが見えてきました。言葉や文化の違いにより、「日本の学校に通う子どもを持つ親」、「ブラジルにルーツを持つ生徒が通う学校」の連携がうまくいかないケースもあります。ポルトガル語でサポートを行う日本のNPOであるNPOサビジャが、その橋渡し的な役割も担っています。

ポルトガル語版知能検査WISCの様子

1年間の総括および次年度の取り組み概要と抱負

コロナ禍であり対面でのサポートが難しい時期でもありましたが、保護者の方の理解や学校・教育委員会との連携を得ながら、計画通りに事業を進めることができました。一方で、NPOサビジャで対応できるサポートには限りがあります。今後は、他のNPO諸団体と共に、ブラジルにルーツを持つ子どもたちをサポートするネットワークを構築し、社会全体で支援できるような体制を作っていきたいです。

児童とNPOサビジャ心理士とのオンライン面談の様子
児童・保護者およびNPOサビジャ心理士との相談の様子

特定非営利活動法人在日ブラジル人を支援する会(サビジャ)

事務局

千葉明子 さん

大学でポルトガル語を専攻し、ブラジル留学を経験。ブラジル文化やブラジル人の人柄にふれあい、魅了され、帰国後はボランティアとして、日本に住むブラジル人とその子どもたちのサポートにかかわるようになる。現在は、NPO在日ブラジル人を支援する会(サビジャ)の心理相談や生活相談の窓口として、ブラジル人からの相談にポルトガル語で日々対応している。2021年からは社会福祉士の資格取得に向けて勉強中で、日本語・ポルトガル語で対応できるバイリンガル社会福祉士を目指し奮闘中。

SNSでこの記事をシェアする

一覧に戻る