助成団体紹介
2022活動報告|香川県内におけるがんや難病の子どもとその家族のケアサポート事業
特定非営利活動法人 未来ISSEY
助成期間を終え、活動の成果をご報告いただきました。事業の詳細などは以下からご覧ください。
2022年事業紹介|香川県内におけるがんや難病の子どもとその家族のケアサポート事業
事業の目的 事業の内容 事業の結果 事業の成果 自己評価 課題および今後の展望
事業の目的
前年度から引き続き、社会から孤立しがちな病弱児やきょうだい児に対して、県内学生との定期的な交流・学習支援の時間を持つことによって、対象児が楽しい時間を過ごし、治療や学習・生活などに前向きになってほしいと考えた。またグッドブラザー(支援ボランティアスタッフ)の質の向上を目的として、研修会の内容をブラッシュアップし、意欲的なグッドブラザーの獲得、グッドブラザーのスキルアップに重点を置いた内容とした。
事業の内容
①グッドブラザー新規登録、スキルアップ研修会の実施
②病弱児・療養児・きょうだい児とのオンライン交流・学習支援活動、季節イベントの開催
事業の結果
①グッドブラザー新規登録研修会5回(各回2講座)、スキルアップ研修会の実施 合わせて12回開催
新規登録研修会:のべ78名参加(実人数39名中GB登録38名) スキルアップ研修会:のべ172名参加(スタッフ除く)
②病弱児・療養児・きょうだい児(バディ)とのオンライン交流・学習支援活動、季節イベントの開催
毎週金曜・土曜約2時間開催(バディ のべ79名参加)
事業の成果
意欲的なグッドブラザーを獲得するという点においては、登録時点で2回の研修を受けることが必須としたことで参加者自体は減ったものの、おおむね達成できたと感じる。
また、グッドブラザーの質の向上という点において、意欲的なグッドブラザーを獲得したことにより、新規登録グッドブラザーのスキルアップ研修会への参加率は前年度と比較すると高く、スキルの向上にもつながった。
<また、イベントや研修会を学生主体で構成することも増え、積極的に参加してくれる学生が増えて心強く思う。
季節イベントへの参加率、満足度は高く、病院関係者や時には本人から「楽しかった」「いつも楽しみにしている」「プレゼントを心待ちにしている」等の声をいただいている。
今回は、さぬきおもちゃ美術館や、北海道の団体と協力して行ったイベントもあり、活動場所や内容が多少違えど、「子ども達や家族を支援する団体」という大きな共通理念を持つ横のつながりを持つことができ、広報にも繋がった。
自己評価
グッドブラザーの意欲や質の向上という点においては、おおむね目標達成できたと感じる。今後はさらに積極的に参加してバディ達の楽しみを見出し、学生たち自身も楽しんで参加できるよう、次年度へとつなげていきたい。
定期交流支援においては、中高生で勉強をしたいと長く参加してくれるバディがいた一方、イベントから定期交流への参加率はまだ低く、どのように繋げていくか改めて考察、実践していく必要性がある。また積極的にかかわってくれていた医師の転院があり、バディへの周知活動が減退することが懸念される部分があるので、病院関係者との連携を深めていけるように模索中である。
課題および今後の展望
前述のとおり、普段の交流支援へ参加したい子ども達が増えるよう、イベント内容や定期活動の周知方法を考えていく必要がある。
更に病院関係者、教育関係者、行政等、彼らを取り巻く周囲の人たちとのつながりを深めて、多角的に対象児を支援できるようにしていきたい。
学生達も前年度と比較すると活動に意欲的に参加してくれている子が増えているが、その割合を増やし、更に主体性をもって活動してもらえるよう、考えていきたい。
吉田 ゆかりさん
中讃ケーブルビジョン株式会社にてアナウンサーとして勤務ののち、株式会社インペックスの専務取締役として婚礼やイベント司会等で活躍。次男の闘病経験を経て、香川県で同じような状況の子どもや家族の力になりたいと2018 年11 月に非営利団体NPO 未来ISSEY を設立。より支援の輪を広げるため、2020年10月、特定非営利活動法人(NPO法人)として法人格を取得した。自身の経験を活かし、慢性疾患により長期入院や療養をしている子どもたちの学習・学び体験の場を作っていく活動や家族の相談事業に注力している。またその子どもや家族の現状を講演活動や映像制作・上映を通じて広めている。