助成団体紹介
2022活動報告|病気の子どもたちが、いつでも・どこからでも体験的な学びにアクセスできるプラットフォームづくり事業
公益社団法人日本環境教育フォーラム ジャパンGEMSセンター
助成期間を終え、活動の成果をご報告いただきました。事業の詳細などは以下からご覧ください。
2022年事業紹介 病気の子どもたちが、いつでも・どこからでも体験的な学びにアクセスできるプラットフォームづくり事業
事業の目的 事業の内容 事業の結果 事業の成果 自己評価 課題および今後の展望
事業の目的
病気の治療のために⾧期入院中、あるいは入退院をくり返す子どもたちにとって、継続した学びの機会を得ることは困難。特に実験を始めとした体験的な学習は、病院に持ち込める備品が限られるなど実施が難しいとされ、コロナ禍においては外部講師を招くこともできず停滞している。そのような状況に対して、オンラインで体験型のワークショップを提供しているが、当日の体調や急な検査で参加できない子どもが毎回いる。
そこで、団体HP上に無料の実験動画を掲載するページを作成して、いつでも・どこからでも観られるようにし、すべての子どもたちが安心して楽しめる学びのチャンスを提供する。
事業の内容
病児やきょうだい児たちが、ひとりでも、家族とでも一緒に楽しめる実験やゲームを動画コンテンツで紹介。家庭や病室でも手に入りやすく、安全な教材を使うので、いつでもどこでもすぐに取り掛かれるようになっている。動画は1本が4-6分だが、1回チャレンジするだけでなく、学びが楽しい!と自らさらに探究を深められるように応用編も合わせて構成されている。
事業の結果
作成した動画は12本。
再生回数は500弱。
事業の成果
全国の病院や病児支援を行うNPO、病児の保護者に向けて案内した。動画の撮影や編集のノウハウが蓄積され、今後も継続的に自分たちでコンテンツを制作していく基盤ができた。また、この取り組みを知って病児へのワークショップを依頼いただくことが増え、動画制作をきっかけに病児教育の新たな足がかりをつくることができた。
自己評価
■想定通りに上手くいった点
・サポートスタッフを含めて役割分担と作業効率化を図ることができ、日程・予算内で目標の動画本数を制作できた。
・すべての動画で、スーパーマーケットで購入できる素材のみを使ったコンテンツを制作できた。
・院内学級や自宅療養中の子どもたちやきょうだい児等へのオンラインワークショップも同時に開催し、ニーズヒアリングを同時に行った。当日の体調不良で参加できない子どもたちにも動画コンテンツが案内できるようになったので、双方にメリットがあった。
■想定通りにいかなかった点
・動画プラットフォームの構築や動画作成のひな型ができるまでと、動画編集に予想以上に時間がかかったため、月1回定期的に動画コンテンツを掲載することができなかったが、後半で予定通り12本掲載することができた。
今後展開するための基盤はしっかりとできたので、ここからさらに充実をさせたい。
課題および今後の展望
さらにもっとたくさんの子どもたちに動画を見て探究をしてもらえるようコンテンツも工夫を続けていく。
公益社団法人 日本環境教育フォーラム ジャパンGEMSセンター
鴨川 光 さん
茨城県生まれ。早稲田大学大学院教育学研究科で子どもの思考力の発達やファシリテーション について研究し、2013年より現職。幼児からシニアまで様々な人たちと年間50本以上の ワークショップをしながら、一緒に成長中。