助成団体紹介
2022活動報告|経済的に困難を抱える高校生のプログラミング学習支援
認定特定非営利活動法人CLACK
2年目の助成期間を終え、経済的に困難を抱える高校生のプログラミング学習支援拠点を、大阪に続き東京に開設するという2022年度の活動についてご報告いただきました。
事業の詳細などは以下からご覧ください。
採択団体一覧|2021年度経済的困難を抱える子どもの学び支援活動助成
東京拠点開設の計画と結果 東京拠点開設での工夫点① 他団体との連携・体験会の実施 東京拠点開設での工夫点② マニュアルや体制 2年間の総括
東京拠点開設の計画と結果
2022年の8月に5日間の短期集中型のTech Runway Campに始まり、9月から11月に東京1期、2023年1月から3月に東京2期と合計3度のプログラムを実施しました。また、現場職員と大学生インターンを中心にどの教室においても大阪で実施したモデルを生かし、高校生に支援を届けることができるようになりました。
もちろん学習内容などのモデルの根幹は大阪と東京で共通にしていますが、高校生の属性やキャリア観には地域性があることを加味して、1人1人の高校生への対応は画一化することなく柔軟に対応しました。
東京拠点開設での工夫点① 他団体との連携・体験会の実施
10以上のNPOや学校といった高校生とつながっている団体と連携して、チラシの配布やLINE・SNSでの広報を実施し、困難を抱える高校生にアプローチをしました。NPOではキッズドア、しんぐるまざあず・ふぉーらむ、カタリバ、高校では芝商業高校, 六郷工科高校といった学校と連携を行いました。
プログラミング体験会も大学生メンター中心で運営ができるようにマニュアル等を整備したことで、高校生との距離も近くなり、質問したり話しやすい雰囲気で実施することが出来ました。
体験会に参加した高校生からは「体験会でプログラミングが楽しいとわかった」「自由度が高くやれそうなのでTech Runwayにも参加した」という声があがっています。
また、連携先の六郷工科高校では、授業内で出張体験会をするなど私たちが運営する教室以外でもプログラミングに触れる機会を作りました。これによって困難を抱える高校生に広くアプローチできるようになったと同時に、生徒同士がお互いに教えあう状況が生まれ、「普段の授業ではあまり見られない状況だったので驚いた」と先生方から好評をいただきました。
東京拠点開設での工夫点② マニュアルや体制
大阪と東京の複数都市での開催になったことで、すべての拠点を一貫して1人の職員が見られることが出来なくなったため、教室の情報の吸い上げとその体制構築に力を入れました。例えば出席状況や学習進捗などの全ての拠点で必要になる情報をオンライン上で1つのファイルに集約しました。また、生徒の情報や拠点での困りごとなどは、各拠点のマネジメントを担当する職員や大学生メンターが集まり、週次でミーティングを行い、丁寧に対応することを心がけました。改行 また、ルーブリックを試験的に導入し、高校生の変化に対しての基準をつくり、共通認識を取れるようにも工夫しました。高校生の変化を時期ごとに観察すると共に、目標や現状についての分析を行い、生徒と大学生メンターの成長を可視化できるようになりました。
2年間の総括
昨年度に引き続いての複数拠点での教室展開というチャレンジでしたが、昨年度と違い大阪と東京という物理的に離れたエリアだったこともあり、昨年度とは違った難しさがありました。しかし、今年度大阪と東京で安定して教室運営ができるようになったことは、今後の教室展開のおいて大きな一歩だと考えています。
平井大輝 さん
大学在学中に貧困家庭の子どもへの学習支援活動を経て2018年6月CLACKを立ち上げ・代表に就任。
2018年8月 TOMODACHI-Microsoft iLEAP Social Innovation and Leadership Programに選出。
2020年3月 大学を卒業、理事長として専任で従事開始。