公益財団法人ベネッセこども基金

助成団体紹介

2022活動報告|少額寄付と高校入学準備金クラウドファンディングの実施

一般社団法人 みらいTALK

経済的困難を抱える子どもの学び支援

1年目の助成期間を終え、寄付の取り組みをご報告いただきました。
事業の詳細などは以下からご覧ください。

2022年事業紹介 子どもの生活・学習支援事業 Juice Class+プラス




少額寄付の取り組み クラウドファンディングの取り組み 2022年度の取り組みを通じて

少額寄付の取り組み

JuiceClassは生活困窮家庭に育つお子さんを対象とした学習支援事業で、浜松市内3か所の会場で週1回開催しています。ボランティアの大学生・社会人による個別学習指導方式です。

定期的に交流するので関係性がつくりやすく、お子さんとの会話で学校・家庭生活で足りない物についてボランティアが気づけることがあります。それらの物品については運営サイドで検討し、お子さんや保護者が受け取りやすい気持ちになるよう渡し方を工夫しながらプレゼントしてきました。

これまで購入した例としては、ジュースクラスに通うためのバッグや文房具、夏休みの自由研究の材料、絵具セット、Tシャツやショーツ等があります。どれもお子さん自身が購入できない物ばかりです。
生活に必要な物が揃わないことは自己肯定感や学習意欲の低下を招くとともに、不登校の理由にもなります。しかし衣類や学用品は特別な出費になりやすくお子さんは保護者に言いづらい状況があります。
そこで、お子さんが必要とする物品を大人がプレゼントする仕組みを作りたいと考えました。

現在の支援者は、運営サイドが必要とする物品を伝達できる身近な方々に限られていますので、支援者の拡大は今後の目標です。
また運営サイド・ボランティアともに相談支援のスキルアップを図り、保護者・お子さんが負担なく受け取れる工夫を重ねていきます。

洗濯機が壊れて困っているというお子さんに対して支援者からご寄付いただき、スタッフが乾燥機能付きの洗濯機を代理で購入し搬入に立ち合いました。少額ではないですがこの制度の一品です♪

クラウドファンディングの取り組み

2022年度は初めてのクラウドファンディングにも挑戦し、JuiceClassに通う子どもたちの高校入学を応援するための資金として159名の方から2,977,250円ものご支援をいただきました。
この春、高校に入学した9名のお子さんに、それぞれ20万円の高校入学準備金をお渡しすることができました。

入学後、JuiceClassに遊びに来てくれたお子さんから、「中学のときは遅刻も欠席もしていたけど高校に入って一度も遅刻していない、勉強が楽しい」と話があり、遠方の高校まで自転車2台と電車を乗り継ぎ通うそのお子さんを本当に頼もしく思いました。

この1年のお子さん自身の努力とJuiceClassでの関わり、そして経済的に支援してくださった方々の応援が実を結んだと感じる瞬間でした。

2022年度の取り組みを通じて

クラウドファンディングも少額寄付制度も、これまで私たちになかったものを創り出したことは、言語化しづらいほどのおもしろさと苦労の一年でした。

一般社団法人みらいTALK

代表理事

平野 浩一 さん

これまで小児科医として子どもの発達や心身の問題・症状の臨床に携わってきました。 多職種のスタッフと一緒に仕事をしてきて、子どもや家族を支えるためには、診察室の診療だけでできることの限界や、見えづらいものに気づかされてきました。志のある仲間の協力に支えられて今の活動があります。

浜松市発達医療総合福祉センター センター長

SNSでこの記事をシェアする

一覧に戻る