助成団体紹介
2023活動報告|学校を中心に多様なつながりを作り、子ども支援ネットワークを構築
特定非営利活動法人 COCONI
2年目の助成期間を終え、活動の成果をご報告いただきました。事業の詳細などは以下からご覧ください。
2022年事業紹介 経済的困難等を抱える中学生のための学校を中心とした支援ネットワークモデルの開発 2022活動報告|学校を中心としたこども支援ネットワークモデルの開発1年目の報告
はじめに 対話の時間と視察から広がるつながり 情報のアウトプットに向けて 2024年度に向けて
はじめに
子どもに関わる大人たちがネットワークをつくることで、孤立する子どもを生まないことを目的に、本プロジェクトは2年目を迎えました。1年目は先生方の声を聴くことや、先生同士の対話の場を作ることなどから現状の把握と先進事例の視察を行い、ビジョンの共有、実施内容の検討を進めてきました。2年目は具体的な取組みに向けて、より多様な方々と連携し、小さな試行が始まった年となりました。
対話の時間と視察から広がるつながり
2023年度は引き続き対話と視察を重ねながら、取組み内容を具体化した1年でした。 対話の時間は、先生・教育委員会だけでなく、SSW、保護者、地域の方とも行ってきました。多様な方々との思いやビジョンの共有は、子どもたちを支え育てることにつながるとあらためて感じました。
視察は、行政連携の先進事例である「尼崎市立ユース交流センター」、学びの多様化学校(不登校特例校)「岐阜市立草潤中学校」、門真市公民連携子どもの居場所「子どもLOBBY」・「宿題カフェ」、大阪市立茨田中学校の学校内居場所などに行きました。教育委員会内の学校担当、支援担当、生涯教育担当など、教育と福祉の担当課が共に視察し情報を共有したことで、その後の取組みにつながっていきました。
情報のアウトプットに向けて
対話と視察とともに、教育委員会、学校の管理職、担当の先生方、保護者、地域の方、協力団体のみなさんと何度も打合せを重ね、夏休みには教育委員会や学校の先生方と、今後の取組みのビジョン会議ともいえる合宿研修を行いました。
別府小学校では、子どもの居場所をつくるために、保護者や地域の方の協力を得て、PTA室の大掃除実施、コミュニティスクールとして保護者や地域の方の協力を得るための情報ツールの導入の検討、居場所づくりのスタートアップとなる卒業生有志とのベンチ作りなどを行いました。
2024年度に向けて
多様な方々とつながり、対話を重ね取り組んできたことが、学校内居場所、学校外居場所という形となって見えてきました。行政、学校、保護者、地域のつながりが、子どもたちを支えることにつながると実感しています。困りごとを抱えた子どもたちが孤立しないために、学校を中心とした支援ネットワークと取り組みが継続できる基盤づくりを進めていきます。
水木千代美さん
前職は商業施設の企画設計に従事。PTA本部役員から自治会に関わり、2011年大阪府吹田市に、子どもからお年寄りまでが集う居場所「さたけん家」を地域のみなさんと開設。2013年より学習支援や子ども食堂をはじめ、その縁で繋がった教育者や支援者とともに2020年に「すべての子どもたちが一歩先への希望をもてる社会」をめざし、NPO法人COCONIを立ち上げた。
キャリアコンサルタント/キャリア教育コーディネーター/二級建築士