助成団体紹介
2023活動報告|困窮度増す離島のヤングケアラーの学習・生活支援を実施
特定非営利活動法人 こどもエンカレッジアート
1年目の助成期間を終え、活動の成果をご報告いただきました。事業の詳細などは以下からご覧ください。
2023年事業紹介 "負の連鎖"を防ぐ為、離島の生活困窮家庭のヤングケアラーの学習支援及び生活支援事業
事業の目的 2023年度の取り組み 1年間の振り返り 2年目に向けて
事業の目的
鹿児島県の離島では、高校を出るとほとんどの若者が都会に出ます。また保護者もコロナ禍の影響で働きに出るケースが増えるなどの事情があり、ケアを必要とする家族が在宅している場合、家族のケアや家事などをせざるを得ないヤングケアラーが多いということが推察できます。しかし行政の支援はまだ十分でなく、子どもとしての権利が侵害されているケースが懸念されます。支援を必要としている人がいるはずとの思いから、その実態を把握し、支援策、支援体制の構築を模索し、政策提言できる事業を行いたいと考えています。
2023年度の取り組み
①負の連鎖を防ぐための離島のヤングケアラーの学習支援「島っ子未来塾」の開講
②ヤングケアラーの子どもたちの保護者の生活力向上事業として、啓発のための研修会を開催
③貧困家庭の子ども(特にヤングケアラー)の学習支援を主体とする、子ども食堂設立支援(セミナー開催)
1年間の振り返り
主たる事業である、高校進学をめざすヤングケアラーの子どもたちの学習支援を行い、全員が希望する高校に合格できたことは大きな成果です。私どもの活動が地域の子育て支援・福祉支援のNPO法人へ受け継がれる基礎づくりができたと思います。
2年目に向けて
1年目と同様の活動を、鹿児島県の離島で本土に近い種子島、屋久島にも広げ、ヤングケアラーの支援の輪をさらに広げるとともに、県や市町村の行政機関の動きが早まるよう働きかけに努めたいと思います。
山方博文さん
大学卒業後、鹿児島県立の高校や聾学校の教諭として勤務。また、県や市・村の教育委員会事務局に勤め、国・県の青少年教育施設でも研鑽を積み、行政・学校では管理職も勤め、養護学校校長を最後に退職しました。
公職を退いてから、スポーツ競技団体の役員として、鹿児島マラソンの創設・実施や組織の健全・円滑な運営に尽力し、特に、コロナ禍における各種競技会の開催にあたっては、感染防止対策に意を用いて企画・運営に努めました。
令和3年度から、「こどもエンカレッジアート」のメンバーの一人として参加し、今年度理事長に選任され、主に学習支援部門の統括を担当します。更にヤングケアラーの支援に関する理解・啓発に取り組み、子どもたちの支援を行っていきたいという思いでいます。