事業について
こどもたちの育ちには、五感をめいっぱい使った学びが大切です。一方で、私たちが運営している居場所には、さまざまな理由で「家族でお出かけしたことがない」「学校行事に参加できない」こども・若者が繋がっています。そのようなこども・若者一人ひとりの「やりたくてもできないこと」「想像すらしたことがないこと」を実現していくのが、私たちの取り組む「学び」です。
SUP(ボードの上に立ちパドルで漕いで進むアクティビティ)、乗馬、スキー、オホーツクの流氷砕氷船などの体験機会を通じて、楽しい・ちょっと怖い・意外と美味しい・勇気を出したらできた・世界は広い、など様々な刺激を感じ取ってもらいました。
こどもたちとスキーへ行ったときの様子です。この日はじめて一緒に時間を過ごしたこどもたちがスキーを通じて交流を深める機会となりました
当初計画では地域の生涯学習や集いの拠点として「まちの図書館」を設置する予定でしたが、地元の駄菓子屋さんが閉店したこともあり「まちの駄菓子屋」を設置しました。ご高齢により閉店した店主から、3代にわたって使っていた棚などを寄贈いただき、地元の親子からは思わぬ「復活」に喜びの声も聞かれています。
こどもたちが駄菓子を買うときは、お金ではなく、自分で手作りした宝物との物々交換です。一人ひとりが工夫を凝らして駄菓子をゲットしつつ、こどもたちの社交場として賑わっています。
まちの駄菓子屋の様子です。常連の親子もいたり、こどもだけでも安心して過ごせる場として利用していただいています
1年間の振り返り
居場所で出会ったこども・若者一人ひとりの声を聞いて、形にする。そのサイクルで突っ走ってきました。結果として「自分もやればできる」「遠慮せずにやりたいって言ってもいいんだ」という自信を育むことができたように思います。一方で(仕事もそうですが)100%やりたいことだけで、時間を埋めることはできません。身に着けた自信のうえに「がんばる」「挑戦してみる」というモチベーションを高めていくような働きかけが、まだまだ課題です。
2年目に向けて
体験的な学習に加えて、こども・若者の進路を切り拓いていくために必要な学習もサポートしていきます。まちの学校「あけぼのホイスコーレ」は、通信制高校と提携したサポート校として本格スタートを切ります。まちの駄菓子屋「ひとてま」の奥に学習スペースを設けて宿題をしたり、近隣定時制高校の生徒の職業体験に使っていただいたりと、「学び」の要素を強めていきます。
また、地域のこどもたちを地域で見守りつづけることのできるパーマネンシー拠点を目指して、地域住民の参画機会をより増やしていきたいと考えています。
一般社団法人 ソーシャルペダゴジーネット
代表理事
松田 考(まつだ こう)さん
困難を抱える若者や家族の相談に応じながら、行政機関・学校・民間団体の連携によるネットワークを構築。
2020年6月より、こども・若者の居場所「いとこ んち」を設立し、地域社会による子育て(ソーシャル・ペダゴジ―)に取り組んでいる。
こども家庭庁こども・若者支援体制整備及び機能向上事業アドバイザーほか。