公益財団法人ベネッセこども基金

プログラム活用事例

防災 震災の日の避難訓練の事前学習に紙芝居を活用

奈良県 香芝市立認定こども園鎌田幼稚園

子どもの安心・安全を守る活動

『地震の大切なお話だということがしっかり伝わる紙芝居で、避難行動を真剣にまねして練習することができました。』

報告者
主幹保育教諭 伊藤先生
実施日時
2023年1月17日(火)
参加者
年長児23名、年中児17名、年少児15名 計55名

<目的>

本園では、年間計画に沿って火災・地震・防犯とさまざまな場面を想定しながら、毎月避難訓練を実施しています。毎回、絵本や紙芝居、防災まちがい探しなどを利用していますが、今回はベネッセこども基金の紙芝居を使用してから避難訓練を行いました。訓練では、保育活動中に地震が起きたことを想定して、安全かつ落ち着いて迅速に避難することを目標としました。

<内容>

1月17日、阪神淡路大震災の日に合わせて避難訓練を行いました。年長児には前日に「1月17日ってどんな日かお家で話をしてきてね」と伝え、家庭で話をしてもらい、各家庭で知ったことをまた園で伝え合い、阪神淡路大震災について振り返りました。年少児・年中児も、各クラスで阪神淡路大震災のことを振り返って話をしました。

その後、避難訓練の事前学習として、いただいた紙芝居を読みました。地震防災訓練のアラームを鳴らして避難訓練を行い、その後、防災リュックの中身を見ながら、被災したときにはどうなるのか、どういった物が必要なのかを考えました。

普段紙芝居を見るときと同じように保育者の前に集まって座り、紙芝居を読みました。

真剣に紙芝居を見ているところ(年中児)

しまじろうが出てきたことで、嬉しそうにとても興味をもって見る様子がありました。また、「地震の大切な紙芝居」ということがしっかりと伝わっていたようで、実際に「あおにんじゃ」の動きをやってみる場面では誰もふざけたりすることなく、真剣に行うことができました。「お母さんが来ない」場面では、さみしい気持ちになる幼児もおり、安心できる温かい声で読むように努めました。

しまじろうと一緒に「あ」のポーズを練習しているところ(年長児)

紙芝居を読んだ後、「なんで頭を隠すのかな?」「なんでお口チャックするの?」「なんで忍者歩きするの?」と問いかけ、「あおにんじゃ」の約束をする意味を子どもたちにしっかりと伝わるように、振り返りを大切にしました。その後行った避難訓練では、子どもたちが「あおにんじゃやで!」と言って自分たちで行動することができていました。

防災頭巾をかぶり、忍者歩きで避難しているところ(年中児)
訓練後、避難グッズがどんなものなのか見ているところ(年少児)

<感想>

教員

  • 子どもたちになじみのある「しまじろう」が出てきて、しかも大好きな忍者が出てくる紙芝居だったので、とても集中して聞くことができました。
  • 紙芝居のストーリーが、家庭や園での具体的な話になっており、どの子も自分のこととしてイメージしやすかったようです。また、「あおにんじゃ」という覚えやすいフレーズで、わかりやすい行動だったので、その後の避難訓練ですぐに実践できました。
  • 紙芝居に「緊急地震速報」のことも書かれており、今現在の実際の状況に即した内容になっていてよかったです。

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