助成団体紹介
2023活動報告|プログラミング学習支援を4拠点に拡大。地域ごとの特色に合わせた運営ノウハウを蓄積
特定非営利活動法人 CLACK
3年目の助成期間を終え、活動の成果をご報告いただきました。事業の詳細などは以下からご覧ください。
採択団体一覧|2021年度<経済的困難を抱える子どもの学び支援活動助成> 2021活動報告|経済的に困難を抱える高校生のプログラミング学習支援 2022活動報告|経済的に困難を抱える高校生のプログラミング学習支援
事業の目的 事業の内容と活動の経過 事業の結果 事業の成果 課題および今後の展望 3年間の助成を振り返っての感想
事業の目的
今回の助成事業では、CLACKが実施する「経済的に困難を抱える高校生へのプログラミング学習支援」を日本全国に展開することが目的でした。
特に3年目は、CLACKとしては初となる"地方都市"での事業を実施。大都市圏に限らず、それぞれの地域で、当事者の高校生が次の世代の高校生のロールモデルとなるような循環をつくることをめざしました。
事業の内容と活動の経過
プログラミング学習支援・キャリア支援教室「Tech Runway」は大阪市でスタートしました。大阪市の拠点では受け入れられる人数や参加できる範囲にも限りがあったため、本助成の1年目に堺拠点、そして2年目に東京拠点を開設。さらに3年目は大都市圏ではなく、地方都市での拠点開設をめざしました。地方都市での展開は団体として初の試みであったため、地域の関係者にていねいなヒアリングを行い、地域の団体と連携して事業を実施していく形を作りました。
事業の結果
1年目、2年目に開設した堺拠点、東京拠点においては、現在も順調に運営が継続できています。
3年目は、愛媛県西条市にて「愛媛県DX推進本部トライアングルehime」という枠組みを活用し、トライアルという形の委託事業としてプログラミング学習支援教室を実施させていただくことが決定しました(当団体と認定NPO法人カタリバとの共同実施)。
そして、9月・10月にはプログラミング体験会を、11月~2月にはTech Runwayを実施しました。体験会には16人、Tech Runwayには13人が参加。その後4か月間の伴走支援を行った結果、全員がウェブサイトやアプリ等の成果物完成までたどり着きました。
事業の成果
当初は大阪1拠点のみだったTech Runwayという取り組みが、3年間で4拠点まで拡大しました。その結果、困難を抱えている、より多くの中高生にプログラミング学習支援・キャリア支援を届ける体制が整いました。
課題および今後の展望
大阪、堺、東京拠点は大都市圏ということもあり、支援の体制やファンドレイジングについても整いつつあります。3年間の事業実施でいちばんハードルが高かったのはやはり地方都市での実施でしたが、対面実施とオンライン実施をハイブリッド形式で行うことで、実施体制の見通しを立てることができました。
しかし、やはり地方都市においてはインフラ、人口、既存の支援等、課題感が地域によって異なっています。そのため、今後より多くの地域に活動を展開していくためには、地域ごとの課題感を適切に把握し、地域にあった方法で活動を行うことが求められると感じています。
今後は愛媛県での活動を通して地方都市での実施のノウハウを蓄積しつつ、他地域のさまざまな地域のNPOや支援機関と連携し、課題の把握と実施計画を行っていきたいと考えています。
3年間の助成を振り返っての感想
3年間で3拠点を開設するということは、開設だけでなく開設した教室の支援の標準化・安定化も同時に進行する必要があり、かなりのリソースが必要でした。正直、ハードな3年間であったことは間違いありませんが、それ以上に、拠点が増えたことで支援の手が届く範囲も格段に広がったという嬉しい結果が実りました。
助成期間は終了しますが、拠点開設に満足するのではなく、運営を継続していくこと、さらに拡大していくことがCLACKの責務であると認識し、困難を抱える中高生の支援のために、より一層邁進してまいります。
平井大輝 さん
大学在学中に貧困家庭の子どもへの学習支援活動を経て2018年6月CLACKを立ち上げ・代表に就任。
2018年8月 TOMODACHI-Microsoft iLEAP Social Innovation and Leadership Programに選出。
2020年3月 大学を卒業、理事長として専任で従事開始。